内容説明
東京への空襲の全貌を明らかにする決定版写真集。初公開となる写真も含め、1400枚超をはじめて集成。詳細な解説と、「全空襲写真リスト」「本土空襲地域別死者数一覧」など豊富な関連資料を付す。
目次
第1章 1942年4月
第2章 1944年11月
第3章 1944年12月
第4章 1945年1月
第5章 1945年2月
第6章 1945年3月
第7章 1945年4月
第8章 1945年5月
第9章 1945年8月
資料
著者等紹介
早乙女勝元[サオトメカツモト]
作家、東京大空襲・戦災資料センター館長。1932年、東京に生まれる。12歳で東京大空襲を経験。働きながら文学を志し、18歳の自分史『下町の故郷』が直木賞候補に推される。『ハモニカ工場』発表後は作家に専念。ルポルタージュ『東京大空襲』が話題になる(日本ジャーナリスト会議奨励賞)。1970年「東京空襲を記録する会」を結成し、『東京大空襲・戦災誌』が菊池寛賞を受賞。2002年、江東区北砂に「東京大空襲・戦災資料センター」をオープン、館長就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちさと
32
戦後70年、太平洋戦争は歴史に移行し、追体験に頼らざるを得ないくらい語り手は限界に達しています。本書は戦時中に警察や軍関係者が撮影した被害写真を収録した写真集。一夜にして10万人が亡くなった、3/10東京大空襲がメイン。視覚に訴える史資料はどんな人にも分かりやすく、戦争の怖さを訴える。日を追うごとに破壊されていく東京にいた当時の人たちの、もうやめてよという気持ちが伝わるようで、胸が締め付けられます。2018/12/11
ちさと
20
東京大空襲から80年、再読。 焼死者の遺体写真が収蔵されている為、閲覧注意。内容は以前に紹介した通り街の全貌がメインですが、被災した工場で「職場死守!」のはちまきを巻いた人たちの作業風景や、瓦礫の撤去作業に勤しむ復興作業の様子も、巻末にいくつか紹介されています。無垢にバラックで遊んでいる幼女の笑顔に、幾分心がホッとする。2025/03/23
riviere(りびえーる)
6
図書館の新刊書コーナーで偶然見つけました。私の母はこの空襲で家族を失っています。母から聞いてはいましたが、写真をみて呆然としました。「戦意を喪失させ、戦争を早く終わらせるため」というアメリカ軍の大義名分。でもここまでする必要はあったのでしょうか?巻末には「本土空襲地域別死者数一覧」があり、あなたの地元での空襲の死者がわかります。高価な本なので個人で購入するのは難しいかもしれません。できれば地元の図書館でリクエストしてたくさんの方々に目をそむけずみていただきたい本です。生存者のたくましい姿も印象的でした。2015/04/02
かりん
4
4:《改めて向き合いたい。》こちらも出先のおしゃれカフェにあった大型本。カフェの雰囲気との差に驚いた。同テーマの書籍が他にもいろいろありました。東京大空襲のまとまった写真を見るのは初めて。亡くなった方の写真は、そのまま突き刺さってきます。何の心の準備もないまま開いたので、とりあえずひと通りめくっていったが、これは改めてしっかり向き合いたいと思う。H2020/10/13
たまきら
4
編纂力の高さにごくり。見たくない、でもやっぱり視覚という感覚からくる衝撃は脳みそに焼き付いて離れません。2015/06/03
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- 和書
- 戦中派の死生観