出版社内容情報
ビックデータ分析法が解く『古事記』『日本書紀』1300年の謎当時の人々は『古事記』『日本書紀』を実際にはどのように発音していたのか?
八つの母音があったとされる古代日本語、そのすべてを解明する。
これであなたも奈良時代語が話せる!!
第?編 問題の所在―あなたも、奈良時代語が発音できる!
1 奈良時代には、八つの母音があった
2 八つの母音は、どんな音だったのか
3 議論は、なぜ、複雑化したのか
4 八母音探求のさまざまな手がかり
第?編 上代語探求は、なんの役に立つか?―語源の探求などに役立つ
1 古代音韻による語源探求
第?編 探求の基礎―森博達氏の「二重母音説」と安本の「拗音説」との対比
1 言語学の基礎知識
2 『日本書紀』についての文献学の基礎知識
第?編 『日本書紀』の万葉仮名―解読の重要な鍵、藤堂明保編『学研漢和大辞典』
1 『日本書紀』中国人執筆部分歌謡仮名づかいの問題点
2 『日本書紀』の万葉仮名を調べる
第?編 『古事記』の万葉仮名―表記に見られる規則性と法則性
1 『古事記』の「モ」
2 『古事記』の「ア行のオ」について
3 『古事記』の「ワ行のヲ」について
4 『古事記』の「ホ」「ボ」について
5 『古事記』の「メ」「へ」について
6 『古事記』の「太安万侶仮名づかい」の長所・短所
[資料編] 『日本書紀』の全調査データ
あとがき
安本美典[ヤスモト ビテン]
著・文・その他
内容説明
『古事記』『日本書紀』をめぐる最初の、そして最大の謎は、その文章を、当時の人々が、どのように発音して読んでいたのかが、正確にはわからないことである。当時と現代とでは、発音の基本的体系が異なっていた。奈良時代には、現代と違い、八つの母音があったといわれる。それは、どのような音であったのか。この本は、発音記号を用い、古代の発言の全容を、はじめて、正確、かつ統一的に復元した。当時の、五十音図にあたる「字母表」を示した。我が国の計量言語学を代表する著者が、統計学や確率論、計量言語学、データサイエンスの方法を駆使し、暗号を解読するように解読を進める。これは、スリリングな、知的冒険の書である。『古事記』と『日本書紀』との表記法の違い、それぞれの特徴も示した。
目次
第1編 問題の所在―あなたも、奈良時代語が発音できる!
第2編 上代音探究は、なんの役に立つか?―語源の探求などに役立つ
第3編 探究の基礎―森博達氏の「二重母音説」と安本の「拗音説」との対比
第4編 『日本書紀』の万葉仮名―解読の重要な鍵、藤堂明保編『学研漢和大字典』
第5編 『古事記』の万葉仮名―表記にみられる規則性と法則性
資料編 『日本書紀』の全調査データ
著者等紹介
安本美典[ヤスモトビテン]
1934年、中国東北(旧満州)生まれ。京都大学文学部卒業。文学博士。産業能率大学教授を経て、古代史研究に専念。『季刊邪馬台国』編集顧問。情報考古学会会員。専攻は、日本古代史、数理歴史学、数理文献学、数理言語学、文章心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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