内容説明
日本古代史混迷の元凶は、年代論にある。旧来の諸説を丁寧に紹介し、徹底的に批判検討する。その上で、古代世界をあらたに再構築する。本書は古代を照らす入門の書であり、論争の書であり、新世界提示の書である。
目次
第1章 天皇年代論の基礎―『古事記』『日本書紀』の年代記事の性質
第2章 那珂通世の年代論―『日本書紀』の年代は、六六〇年ほど延長されている
第3章 笠井新也の年代論―邪馬台国の時代は、第十代崇神天皇の時代にあたる
第4章 栗山周一の年代論―『日本書紀』の年代には、およそ、一〇〇〇年の延長がある
第5章 「邪馬台国東遷説」の台頭―青年学者、和辻哲郎の著作『日本古代文化』
第6章 大和朝廷成立の年代―大和朝廷の成立は、二八〇年~二九〇年ごろである
第7章 神武天皇などの「実在性」「非実在性」の検討―検討は、「仮説検証主義」によるべきである
第8章 纒向古墳群の築造年代―これらは、四世紀の崇神・垂仁・景行天皇時代の古墳だ
著者等紹介
安本美典[ヤスモトビテン] 
1934年、中国東北(旧満洲)生まれ。京都大学文学部卒業。文学博士。産業能率大学教授を経て、古代史研究に専念。『季刊 邪馬台国』編集責任者。情報考古学会会員。専攻は、日本古代史、数理歴史学、数理文献学、数理言語学、文章心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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