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世界が隠蔽した日本の核実験成功―核保有こそ安価で確実な抑止力

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  • サイズ B6判/ページ数 257p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784585222583
  • NDC分類 559.7
  • Cコード C0021

内容説明

日本は大戦末、核爆発装置を完成させ、8月12日に興南の沖合の小島で原爆実験に成功したが、ソ連軍に急襲され、残った核インフラと科学者を奪われた。ソ連はその成果を利用し、わずか4年後に核実験に成功した。中国は朝鮮戦争中に興南の核インフラ奪取のため参戦した。北朝鮮の核開発は、人材育成も含め、日本の統治下で基盤が造られた。蒋介石も日本の科学者を雇い核開発に取り組んでいた。

目次

日本の大戦中の核開発をめぐる従来の定説とウィルコックスの新説
スネルが報じた、日本による一九四五年八月十二日の核実験の成功を示す証言
スネル報告の爆発が核爆発だったのかどうかの検証
固まっていった国家意思と強まった軍の支援
仁科研でのウラン235の分離塔製作成功
海軍と荒勝のF計画に引き継がれ加速したニ計画の成果
理研のウラン分離塔の被災と海軍F計画のアジア大陸移転
海軍のF計画推進と荒勝研究室の遠心分離機開発
いくつもあった仁科の核分裂物質入手ルート
別のルートで酸化ウラニウムを求めていた海軍と荒勝
ドイツ潜水艦U―234の酸化ウラニウム輸送と米国への投降、その影響
進んでいた日本の原子爆弾開発
可能だった日本の原子爆弾の核分裂物質入手
北朝鮮と満州で豊富に採れたウラニウム鉱石やトリウム鉱石
東洋一の規模だった野口遵が建設した興南の核開発向け産業施設基盤
日本の核製造施設とみられる古土里の洞窟施設と興南の産業施設
ソ連の諜報活動と奇襲攻撃による興南占領、日本の成果の原爆開発への利用
興南の日本の核インフラ確保が目的だった中国の朝鮮戦争参戦と蒋介石の核開発着手
日本から継承した北朝鮮の核開発基盤
枢軸国、連合国双方とも必死で取り組んだ核関連情報活動
日本の原爆実験成功が隠蔽された背景と米政府の姿勢
未解明の多くの機密文書と残された謎

著者等紹介

矢野義昭[ヤノヨシアキ]
昭和25年生まれ、京都大学工学部機械工学科卒、同文学部中国哲学史科卒。国家生存戦略研究会会長、日本安全保障戦略研究所上席研究員、防衛法学会理事、日本国史学会会員、岐阜女子大学特別客員教授。拓殖大学博士(安全保障)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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植田 和昭

11
率直に読んだ感想を述べると、こんなことはありえないよた話だと思う。確かに理論物理学では仁科博士がいたが、日本は原爆を作る方法がわからなかったというのが本当のところだと思う。ウラン濃縮に熱拡散法を用いているが、これは、本家アメリカでも実用は不可能とされた方法でアメリカでは主に電磁分離法カルトロンを用いている。もっとも可能性があるのは遠心分離法だが、摩擦の無い高速回転には基礎工学が必須で当時の日本には作れなかった。また、材料のウラン鉱石もほとんどなかった。したがって日本の原爆製造は不可能である。2023/11/22

ペンポン

2
そうだったのかと思った。日本の研究成果を狙ってソ連は参戦し、成果を使って中国、北朝鮮は原爆を手に入れたのだ。さもありなんと思う内容である。ところで、日本語訳がもう少し上手ければいいのにと読みながら何度も思ったし、地図があれば分かりやすかった。2020/03/12

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