内容説明
それまでの時代に比べて内容的に多様に、量的に膨大に作成されるようになった近世・近現代の文書・歴史資料。それらは、どのようにして保存され、管理されてきたのか。現在はどのように利用・活用されているのか。近世は幕府や藩、村方、商家等を対象に、明治以降の近現代は公文書、自治体史料などの歴史資料、そして、修復やデジタルアーカイブなどの現代的課題に焦点を当てて、文書の保存・管理システムの実態と特質を明らかにする。歴史研究者、アーキビスト、行政担当者など、文書を扱うすべての人、必読の一冊。
目次
近世編(江戸幕府右筆所日記について;秋田藩の藩庁伝来文書と文書管理制度の展開;大名家文書の構造と伝来過程―高松松平家文書を中心として;近世村方文書の保存と管理;丹波国山国郷における文書保存・管理・利用;近世住友家文書の伝来と保存・管理)
近現代編(公文書の保存・管理の歴史;明治政府の正史編纂と史料収集;地域に残された歴史資料はなぜ大切か;地域のなかの文書館―兵庫県尼崎市の場合;自治体史の場合―小平市史の経験を中心にして;大規模自然災害と資料保存―「資料ネット」活動を中心に;「多仁式すきはめ」について;デジタルアーカイブから見る文書;インタビュー 本の価値を見いだす古書店)
著者等紹介
佐藤孝之[サトウタカユキ]
1954年生まれ。東京大学名誉教授。専門は日本近世史
三村昌司[ミムラショウジ]
1976年生まれ。防衛大学校人文社会科学群准教授。専門は日本近代史、地域歴史資料学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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