内容説明
虚心に史料と対峙し、地域・時代を越える数々の卓越した業績を残した碩学の軌跡。五世紀から十世紀におよぶ東アジア諸国、諸地域との関係性を、史料の博捜・吟味により描き出した論考十四篇を収載。
目次
1 倭国と東アジア外交(五世紀の日韓関係―倭の五王と高句麗・百済;『日本書紀』隋使裴世清の朝見記事について)
2 古代の日本と新羅・渤海(日本・渤海間の名分関係―舅甥問題を中心に;八・九世紀の日羅関係;九世紀の日本・唐・新羅三国間貿易について)
3 内憂と外患―貞観期の災害・海賊(円仁と張宝高―入唐日本人と新羅人;大宰府鴻臚館と張宝高時代を中心とする日本・新羅関係;貞観十一年の震災と外延;貞観十一年の天災と外冦;東アジア史からみた鞠智城)
4 古代国家の変転と残像(『金液還丹百問訣』にみえる渤海商人李光玄について―日本渡航問題を中心に;『日本書紀』金春秋来日記事について;藤原定家書写『長秋記』紙背文書「高麗渤海関係某書状」について;東アジアの変動と日本外交)
著者等紹介
石井正敏[イシイマサトシ]
中央大学名誉教授。専門は古代・中世対外関係史
鈴木靖民[スズキヤスタミ]
横浜市歴史博物館館長・國學院大學名誉教授。専門は日本古代史・東アジア史
赤羽目匡由[アカバメマサヨシ]
首都大学東京都市教養学部准教授。専門は朝鮮古代史
浜田久美子[ハマダクミコ]
国立国会図書館司書。専門は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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