内容説明
遊女の手紙100通を初解読。出島を舞台に繰り広げられたカピタンはじめ商館員、船員、遊女のやりとり、それを支える通訳官の活躍を新発見史料と絵画から描き出す。
目次
1 遊女の出島、通詞の出島(「実状」と「実情」はどちらか―「玉突き図」二枚の謎;解決!遊女の揚げ代請求の和・蘭混交文;睨めっこか、談笑か―日本語か、オランダ語か ほか)
2 遊女の手紙を読む(オランダに遺存する遊女の手紙―カピタン宛に出すわ、出すわ;遊女は手紙魔か―蘭語訳付き遊女の手紙は語る;遊女の手紙、通詞が伝える―カピタンの気持ち、遊女の心、楼主の思わく ほか)
3 日蘭交流における蘭人と遊女と通詞(乗船員名簿から来日蘭人の年齢を見る―独身の若者たち;長崎屋の娘つるとみのの手紙―書いたのは誰?読んであげたのは誰?;大槻玄沢の頼み―江戸の蘭学者、通詞が頼り ほか)
附録(北の大地の遊女と遊女街;長崎丸山の遊女と遊女街)
著者等紹介
片桐一男[カタギリカズオ]
1934年(昭和9年)、新潟県に生まれる。1967年、法政大学大学院人文科学研究科日本史学専攻博士課程単位取得。文学博士。現在、青山学院大学文学部名誉教授。公益財団法人東洋文庫研究員。青山学院大学客員研究員。洋学史研究会会長。専攻は蘭学史・洋学史・日蘭文化交渉史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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