内容説明
「つながり」のなかに中世都市鎌倉のかたちを探る。都市鎌倉が形成されていく過程、そこを往来する人々の営み、都市におけるさまざまな「場」が有する意味や機能―。文献史学・考古学の諸史料を紐解き、中世鎌倉の内実を明らかにし、また、外部との関わりの諸相を検討することで、東国における中枢都市として展開した鎌倉の歴史的意義を読み解く。
目次
序章 都市鎌倉研究の現在
第1章 成立期鎌倉のかたち―鎌倉の道・館・寺
第2章 移動する武士たち―田舎・京都・鎌倉
第3章 都市の地主―「浄光明寺敷地絵図」にみる中世鎌倉の寺院
第4章 北条政子の居所とその政治的立場
第5章 都市鎌倉における永福寺の歴史的性格
第6章 鎌倉幕府の大将軍
著者等紹介
秋山哲雄[アキヤマテツオ]
1972年生まれ。国士舘大学文学部教授。専門は日本中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
1
近年の鎌倉研究における文献史学・考古学等の学際的アプローチ進展 遺構の乏しさによる従来の都市計画説への疑問 葬送儀礼・死生観への理解深化(やぐら、由比ヶ浜、武士の墓は所領か) 浜地の性格(権力管理下か)・竪穴建物の機能の再評価 広域ネットワークにおける鎌倉像(京都・平泉交流、貿易陶磁) 土地所有・居住関係・市場・流通研究の進展 「大将軍」出発地としての鎌倉の位置づけ(異国征伐時) 状況に応じた執権名代・有力御家人による「大将軍」就任 北条政子の居所変遷と尼御所としての政治的実権掌握2025/04/16
吃逆堂
0
序章は圧巻。本論はいささかゆるふわ感を感じなくもない。2018/07/06
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- 和書
- 景観の色とイメージ