内容説明
日本史と世界史の総合的理解を模索。グローバル化、多文化共生の時代だからこそ、地域を見つめる視点が求められる。列島各地に世界史を見出す多彩な事例と取り組みを紹介。暗記中心ではない、生きた学びを実現する新たな歴史教育のアイデアとモデルを提示。
目次
第1章 中高生による地域再発見(ダブルプリズナーの記憶―生徒に受け継がれる「思考の連鎖」;戦争遺跡・亀島山地下工場の掘りおこし―「地域」と「民族」の発見 ほか)
第2章 多様な地域と多様な「教室」(日本海は地中海か?―網野善彦から託された海がつなぐ歴史・文化の学び;ムスリムに貼られた「レッテル」の再考―東京ジャーミイを事例として ほか)
第3章 世界史教育の現在と未来(二一世紀の世界史学習の在り方―自主的な世界史像の形成をめざして;世界史未履修問題に見る世界史教育の現実 ほか)
第4章 地域から多文化共生社会を考える(多文化共生社会をつくる―「地域から世界が見える」;地域における多文化共生と世界史教育―熊本県における事例から ほか)
第5章 現代社会が抱える問題に向き合う(地元志向と歴史感覚―内閉化に抗う歴史教育;世界史のなかの貧困問題―「貧困の語り」をとらえる ほか)
著者等紹介
桃木至朗[モモキシロウ]
1955年生まれ。大阪大学文学研究科世界史講座教授。現在、大阪大学歴史教育研究会代表、高大連携歴史教育研究会運営委員長などの役職をもつ。専門は東南アジア・海域アジア史
藤村泰夫[フジムラヤスオ]
1960年生まれ。山口県立宇部西高等学校教諭。「地域から考える世界史」の視点で新しい歴史教育の構築を考えている
岩下哲典[イワシタテツノリ]
1962年生まれ。東洋大学文学部・大学院文学研究科史学専攻教授。専門は日本近世・近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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