出版社内容情報
天皇に代わって天照大神を奉斎する至高の巫女の生涯を描く―未婚の内親王・女王が伊勢・賀茂にて神に仕える斎王制度は、天武天皇朝から後醍醐天皇朝まで660年間行われた。その間卜定された斎王は、伊勢・賀茂合わせて88人を数える。歴史資料だけでなく、和歌や物語といった文学資料から、斎王の生活とその生涯に迫る。
一 伊勢斎王は「神の朝廷の御杖代」
二 伊勢斎王の井上内親王
三 漢詩にみる賀茂斎王有智子内親王
四 和歌にみる伊勢斎王の世界
五 斎宮女御」徽子女王の前半生
六 徽子女王をめぐる人々
七 篤信の「大斎院」選子内親王
八 退下後の斎王たち
九 王朝びとの「辛崎の祓」考
十 「橘の小島の崎」の再検討
十一 斎宮善子内親王と母女御藤原道子
十二 斎王の登場する散逸物語
あとがき―既刊拙著との関連
所京子[トコロ キョウコ]
京都女子大学大学院文学研究科修士課程(史学専攻)修了。岐阜聖徳学園大学名誉教授(非常勤講師)。博士(文学、愛知学院大学、平成4年)。
著書に『斎王和歌文学の史的研究』(国書刊行会、平成元年3月)、『斎王の歴史と文学』(国書刊行会、平成12年3月)、『平安朝「所・後院・俗別当」の研究』(勉誠出版、平成16年4月)、『ゆづりは』(総合出版社「歴研」平成28年6月)がある。
内容説明
天照大御神・賀茂皇大神に仕えるため、伊勢の斎宮・賀茂の斎院に赴いた未婚の内親王・女王は「斎王」と呼ばれる。古代から中世まで数百年にわたる歴代の斎王たちの数奇な生涯を辿り、そこで花開いた文雅の世界を歴史の記録と和歌・物語から解き明かす。
目次
伊勢斎王は「神の朝廷の御杖代」
伊勢斎王の井上内親王
漢詩にみる賀茂斎王有智子内親王
和歌にみる伊勢斎王の世界
「斎宮女御」徽子女王の前半生
徽子女王をめぐる人々
篤信の「大斎院」選子内親王
退下後の斎王たち
王朝びとの「辛崎の祓」考
「橘の小島の崎」の再検討
斎宮善子内親王と母女御藤原道子―付、斎宮跡出土「いろは歌」墨書土器の書風対比
斎王の登場する散逸物語―『風葉和歌集』の場合
著者等紹介
所京子[トコロキョウコ]
昭和35年(1960)3月、京都女子大学文学部東洋史学科(日本史専攻)卒業。同43年3月、京都女子大学大学院文学研究科修士課程(史学専攻)修了。昭和55年4月、聖徳学園女子短期大学専任講師(国文学)。同59年4月、助教授。平成元年4月、教授。同8年4月、聖徳学園岐阜教育大学(現・岐阜聖徳学園大学)外国語学部日本語学科教授。同10年4月、同大学院国際文化研究科兼担(日本文化特論)。同14年3月、専任を退き、名誉教授(非常勤講師)。博士(文学、愛知学院大学、平成4年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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