内容説明
ヒト・モノ・文化・情報の移動と定着、受容と選択を伴いつつ変容していく社会と共同体―。日本列島の歴史はウチ/ソトに広がる多層的・重層的な関係性のもとに紡がれてきた。3世紀~7世紀の古代国家形成の時期から、11世紀の中世への転換期までを対象に、さまざまな主体の織りなす関係史の視点から当時の人びとの営みを描き出す。日本古代史を捉えるための新たなスタンダード!
目次
総論(ヒト・モノ・文化の移動をどう捉えるか―移動史の主体と空間;「東アジア」という歴史観―東アジア世界論からみた歴史と文学)
通史(三~七世紀(日本の古代国家への道と東アジア交流―三~七世紀まで;中華王朝の分裂と周辺諸国 ほか)
七~九世紀(七~九世紀の東ユーラシア;東アジアの国際交流―七~九世紀 ほか)
九~一一世紀(東アジア海域世界と日本;入唐僧・入宋僧の時代 ほか))
各論(交流の諸相(北方史―エミシ・エゾ・アイヌと北東アジア;南方史―南島と律令国家 ほか)
交流を示すモノたち(木簡と東アジア;朝鮮・日本の金石文 ほか))
著者等紹介
鈴木靖民[スズキヤスタミ]
1941年生まれ。横浜市歴史博物館館長、國學院大學名誉教授。専門は日本古代史・東アジア古代史。著書に『古代日本の東アジア交流史』(勉生出版、2016年)などがある
金子修一[カネコシュウイチ]
1949年生まれ。國學院大學文学部教授。専門は中国古代史。著書に『大唐元陵儀注新釈』(編著、汲古書院、2013年)などがある
田中史生[タナカフミオ]
1967年生まれ。関東学院大学経済学部教授。専門は古代日本の国際交流史。著書に『国際交易と古代日本』(吉川弘文館、2012年)などがある
李成市[リソンシ]
1952年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門は朝鮮古代史。著書に『東アジア古代出土文字資料の研究』(共編著、雄山閣、2009年)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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