内容説明
唐物とよばれる舶載品は、奈良から平安、そして中世や近世まで、どのように受容され、日本文化史に息づいているのだろうか。唐物交易の時代的変遷とその実態からみた異国との交流史、唐物を結節点とする漢と和の関係性への分析、人物とその権力の表象としての唐物の関係性について美術品や歴史資料のみならず、文学資料も用いて明らかにする。
目次
「唐物」研究と「東アジア」的視点―日本古代・中世史研究を中心として
日本美術としての「唐物」
奈良時代と「唐物」
上代の舶載品をめぐる文化史
『万葉集』と古代の遊戯―双六・打毬・かりうち
平安時代と唐物
算賀・法会の中の茶文化と『源氏物語』―書かれざる唐物
唐物としての黄山谷
中世唐物再考―記録された唐物
戦国織豊期の唐物―唐物から名物へ
江戸時代の唐物と日蘭貿易
琉球使節の唐旅と文化交流
著者等紹介
河添房江[カワゾエフサエ]
1953年生まれ。東京学芸大学教育学部教授。『源氏物語』を中心に平安文学を専攻。特に唐物を媒介に、古典文学と東アジアの関係を研究している
皆川雅樹[ミナガワマサキ]
1978年生まれ。専修大学附属高等学校教諭。専門は日本古代史。日本列島を中心とした古代東アジアにおけるモノの交流史と政治・文化史との連関などを研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もるーのれ
5
唐物についての論集。大陸からの舶来品を有難がる国民性は昔から変わらないようだ。概念自体が元々は「韓」だったのが「唐」へ、更には異国全体へと変わっていて、一筋縄では行かない。彼の国とは違う意味づけが与えられてステータスシンボルになっていく過程が面白い。2026/01/18
拡がる読書会@大阪
1
奈良時代から江戸時代の「唐物」から東アジア交流と日本文化の変容を読む論文集。 「唐=中国」だけでなく、加耶(加羅)に由来する「カラ」が、朝鮮半島→海の外→異国全般を指すように拡大していく事実にも触れ、「唐物」の指示範囲が歴史的に揺れていることを指摘します。 https://note.com/sharebookworld/n/nc4e4c72aaf912025/11/16




