国葬の成立―明治国家と「功臣」の死

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国葬の成立―明治国家と「功臣」の死

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  • サイズ B6判/ページ数 277,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784585221302
  • NDC分類 385.6
  • Cコード C1021

内容説明

発足当初から国家要人の死に積極的に関与していった明治新政府。権力は「功臣」の死にどのような意味を付与し、いかに装飾・創造していったのか―個人の死が「公」の儀式へと変わっていく様相を体系的に検証し、近代国家形成の装置として導入された「国葬」の歴史的展開を明らかにする。「死」が国家儀式となるとき―

目次

第1章 明治初期における政府要人の死と「恩賜」
第2章 暗殺と葬儀―広沢真臣を中心に
第3章 大久保利通の准国葬
第4章 明治初期における皇族の葬儀―静寛院宮の葬儀を中心に
第5章 最初の国葬―岩倉具視の葬儀
第6章 国葬の完成―三條実美の葬儀
第7章 神道碑の下賜
第8章 公葬の拡大―大名華族の葬儀
終章 まとめと展望

著者等紹介

宮間純一[ミヤマジュンイチ]
1982年千葉県生まれ。2012年中央大学大学院博士後期課程修了。博士(史学)。千葉県文書館嘱託職員を経て、現在、宮内庁書陵部研究員および中央大学兼任講師、立正大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

がらくたどん

49
9月までに読みたかった本。他市町村からの相互貸借。ありがたい。「国葬」的な言葉を聞いたのは吉田茂氏葬儀のあった小学生時以来。実家が半蔵門に近かったから「ドン」の音しか記憶がない。「国葬」って何だ?国葬令なる法的根拠があったのは1926年から47年の大正末から敗戦直後の20年間ほど。それ以前の法令前夜。明治政府成立とともに主権は将軍家から天皇家に移った。だから天皇家の葬儀は国葬。本書は明治政府がどんなふうに臣民の中の特別な誰かを天皇家に準じる形で葬送するルートを作ったかを記録文書中心に紐解く。→2022/08/13

ふう

27
読み始めた途端、岸元防衛大臣のも下で7月の安倍元総理の家族葬に陸自の儀仗隊が参列し「社会通念上許される」との説明があったと報じられた。しかし戦後初めて行われたことに社会通念なんてあるのだろうか。本書では広沢真臣や大久保利通暗殺時に、天皇から多額の下賜金、勅使、贈位・贈官、儀仗兵の下賜が行われたという。葬儀を装飾することで暗殺を企てた反政府勢力を否定しようとする政治的メッセージを発信した、と分析している。大久保の葬儀費用の内訳も菓子折りやら人力車代まで記載されて面白いが、実際にはその3倍かと推定されている。2022/08/31

スターライト

6
「国葬」が大きくクローズアップされる中、それをテーマにした本はないかと探したところで本書に着手。明治初年を起点として国葬が完成するまでの実態を実証的にまとめたのが本書。私的行為である葬儀が公的な行為である「国葬」は、故人を悼むというより天皇の命令によって実施されることで生涯を知らない人々にもその事績を強く印象付けるものとなる。葬儀以外にも「恩賜」や「贈位」「贈官」、神道碑の建立や事績をまとめた記録の出版などで人々の記憶に留める様々な制度が確立されていく様子がうかがえる。国葬令廃止後の状況も知りたい。2022/09/21

ちり

3
“明治新政府は、発足当初から政府要人の死に積極的に関与するようになってゆく。それは、天皇の名による「恩賜」となって具現化した/これらは、天皇と死者あるいはその遺族間だけの限定されたやりとりではなく、国家に功績があったとされる人物の死を天皇が悼んでいることを表明する行為であり、『太政官日誌』や『官報』・新聞などを通じて国内に広く発信された/それは、すなわち政府による死者の差別化を意味するものである”2022/08/05

belier

3
国葬は岩倉具視の葬儀から始まったが、その前に暗殺された大久保利通の葬儀が原型となった。国葬とは国家の「功臣」を顕彰し、天皇と民衆がその不幸を嘆く空間で、「功臣を悼む国家」を演出するために行われた。制度設計時には外国の制度も参考にした。実は江戸時代の将軍や天皇等の葬儀は、民衆から隔離された空間で行われたが、明治時代から徐々に見せるようになり、やがて多数の人々を巻き込んだ形態の葬儀となった。国葬は国民としての一体感を生むためのイベントとなり、その性質は戦中の山本五十六、戦後にも吉田茂の葬儀にまで継承された。…2022/07/22

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