内容説明
ヨーロッパ世界から中央アジアを経て、中国そして日本へと連なるシルクロード。古来、多くの文物が往来した西域は、近代においては日本を含めた列強各国の熾烈な情報戦の舞台ともなった。外交・宗教・文学から税制・農業まで、シルクロードに残された古今の資料を読み解き、西域資料から東西文化の伝播の諸相を追究する。
目次
第1部 教育学から見る歴史学(真正な歴史研究実践―白須淨眞著『大谷探検隊研究の新たな地平』を事例に)
第2部 古代シルクロード研究から(トゥルファン出土『金光明経』写本題記と高昌への〓(けん)教伝来
名岸戦役より西州府兵を覗く ほか)
第3部 近代シルクロード研究から(スヴェン・ヘディンによって発見された、楼蘭文書に関する報告書に対し、オーレル・スタインよりヘディンに宛てて出された礼状;ヘディンに関する档案史料の若干の紹介 ほか)
第4部 近代日本とアジア研究から(本願寺と義和団事件について―「川上貞信日記」を中心として;植民時期観音のイメージ作成と文化伝播―北投温泉開発と湯守観音 ほか)
第5部 略年譜・著作目録
著者等紹介
荒川正晴[アラカワマサハル]
1955年生まれ。大阪大学大学院文学研究科教授。博士(文学)大阪大学。早稲田大学文学研究科東洋史学専攻単位取得満期退学。敦煌・トゥルファン出土文書を利用し、唐代内陸アジア地域の社会・文化を研究
柴田幹夫[シバタミキオ]
1955年生まれ。新潟大学国際センター准教授。博士(学術)広島大学。龍谷大学大学院文学研究科博士後期単位取得満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。