内容説明
国宝22件、重要文化財77件を有する我が国屈指の古典籍・古文書の宝庫、前田育徳会尊経閣文庫。その存在の裏には、文化財を守り、伝えてきた人々の苦心と努力があった―。長年にわたり尊経閣文庫の運営、伝来する文化財の管理に携わってきた経験から、尊経閣文庫の伝統事業の成立過程、前田家の展開と文化活動、文庫伝来の古文書・古記録・系図類を解説。日本文化の根幹を過去から未来へと伝えていく前田家そして尊経閣文庫の営みに光を当てる。
目次
第1部 尊経閣文庫伝統の事業(前田家の図書蒐集(近世)
前田家の文化事業(近代))
第2部 前田家の歴史とエピソード(前田家のルーツ;前田家三代;まつ(芳春院)の江戸下向 ほか)
第3部 尊経閣文庫の蔵書・蔵品(尊経閣文庫所蔵文書と『鎌倉遺文』;尊経閣文庫蔵「上杉憲英寄進状」について;『松雲公採集遺編類纂』所収「持明院家文書」について ほか)
著者等紹介
菊池紳一[キクチシンイチ]
1948年山形市に生まれる。1974年國學院大學文学部史学科卒業。1982年学習院大学大学院人文科学研究科(史学専攻)博士課程満期退学。その後、角川文化振興財団編集室、埼玉県史編さん室調査委員、国士舘大学非常勤講師を経て、1991年財団法人前田育徳会尊経閣文庫文庫員、財団法人前田育徳会尊経閣文庫主幹、その後、財団法人前田育徳会評議員、財団法人前田育徳会理事、財団法人前田育徳会常務理事を兼務し、2012年公益財団法人前田育徳会を定年退職した。現在聖心女子大学大学院非常勤講師、埼玉県立文書館『埼玉県史料叢書』編集企画委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。