出版社内容情報
アジアを中心とした一大ネットワークの構築を目指した活動家の軌跡
宗祖・親鸞の法灯と血統を継承した浄土真宗本願寺派第22世法主・光瑞は、アジア仏教徒のリーダーであることを自負し、「国家の前途」を強く意識しつつ本願寺の果たすべき役割を、国家と社会との関わりの中で熟考した。
彼が主宰した「大谷探検隊」だけが強調されがちであるが、彼の活動は、それだけに限定されるべきものではなく、本願寺の海外開教の先導者としての側面や孫文との交流、台湾や南洋を中心としたゴム園やコーヒー園、香料農園などの「熱帯農業」や「大谷光瑞興亜計画」「欧亜連絡鉄道計画」なども見落としてはならない。
大谷光瑞がアジア各地、とりわけ中国をどのように認識していたかを明らかにする。
目次
第一部 大谷光瑞とアジア
序章
第一章 大谷光瑞とロシア-ウラジオストク本願寺をめぐって-
第二章 大谷光瑞と満州
第三章 大谷光瑞と上海
第四章 大谷光瑞と漢口
第五章 大谷光瑞と台湾-「逍遙園」を中心にして-
第六章 大谷光瑞とシンガポール
第二部 大谷光瑞の中国認識
第一章 大谷光瑞と辛亥革命
第二章 大谷光瑞と『支那論』の系譜
第三部
第一章 水野梅暁と日満文化協会
第二章 『萬里獨行紀』と中島裁之
終章
あとがき
附録 大谷光瑞年譜
内容説明
アジアを中心とした一大ネットワークの構築を目指した宗教家の軌跡。仏教徒のリーダーであることを自負し、「国家の前途」を強く意識しつつ本願寺の果たすべき役割を、国家と社会との関わりの中で熟考した大谷光瑞。彼がアジア各地、とりわけ中国をどのように認識していたかを明らかにする。
目次
第1部 大谷光瑞とアジア(大谷光瑞とロシア―ウラジオストク本願寺をめぐって;大谷光瑞と満洲;大谷光瑞と上海 ほか)
第2部 大谷光瑞の中国認識(辛亥革命と大谷光瑞;大谷光瑞と『支那論』の系譜)
第3部 大谷光瑞と周辺の人々(水野梅暁と日満文化協会;『萬里獨行紀』と中島裁之)
著者等紹介
柴田幹夫[シバタミキオ]
1955年大阪府生まれ。新潟大学国際センター准教授。龍谷大学大学院文学研究科博士後期単位取得満期退学。博士(学術)広島大学。専門は中国近代史、近代日中仏教交流史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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