『四天王寺縁起』の研究―聖徳太子の縁起とその周辺

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  • サイズ A5判/ページ数 306,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784585220510
  • NDC分類 188.45
  • Cコード C3021

内容説明

聖徳太子の事績や四天王寺の縁起・資財等が詳細に記され、長らく太子自筆の書として古代から中世にかけて人々の注目を集めてきた『四天王寺縁起』。『四天王寺縁起』は、だれがなぜ作成し、いかにして伝えられたのか。本書は、多数の写本をもつ『四天王寺縁起』を歴史史料として扱い、諸本の本文を丁寧に吟味する手続きを示して成立時期や伝受内容、縁起が後世に与えた影響を明らかにする。また『聖徳太子伝暦』『天王寺秘決』「聖徳太子未来記」など関係の深い諸史料との比較検討を通じて、縁起作成と聖徳太子信仰の普及に関わった人々をあぶり出し、古代中世の社会状況や信仰の実態を解明する。

目次

研究史の概要と本書の課題
第1部 『四天王寺縁起』の検討(『四天王寺縁起』の原本と写本;『四天王寺縁起』の出現と成立年代;『四天王寺縁起』の諸側面;『四天王寺縁起』成立の背景)
第2部 『四天王寺縁起』の周辺(『日本書紀』に見える四天王寺関係記事の検討;四天王寺の「障子伝」―「七代記」少考;『四天王寺縁起』と『聖武天皇勅書銅板』;『聖徳太子伝暦』と『四天王寺縁起』;『聖徳太子伝暦』の成立と「四節文」;『天王寺秘決』の成立と『太子伝古今目録抄』への展開―四天王寺と法隆寺の対抗意識;平安時代初期の四天王寺と広隆寺―『天王寺秘決』の検討;「聖徳太子未来記」への発展)

著者等紹介

榊原史子[サカキバラフミコ]
1971年、東京都生まれ。日本女子大学大学院文学研究科博士課程前期修了、成城大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。博士(文学)。現在、成城大学民俗学研究所研究員。専攻は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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くまきん

1
本書は、著者榊原史子氏の博士論文に加筆・修正されたものであり、元が学術論文であるから、少々文章が硬く難解な部分もない事はないが、本書が主張する要旨は明解である。 ①四天王寺縁起の成立年代は、寛弘四年(1007)であり、作成者は四天王寺の僧侶である。 ②その時点で、四天王寺の縁起・資材帳が逸失していたため作成された。 ③資材に関する記載は作成当時の現状を反映したものである。 ④作成された理由は、その当時四天王寺の伽藍を維持して行くための財源が必要だったからである。 ⑤その財源は富を持った権力者だけでは無2016/10/13

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