内容説明
「八月十八日の政変」で宮廷を動かし、池田屋事件では命を狙われた朝彦親王は、幕末期において、孝明天皇、徳川慶喜を陰で支えるなど大きな影響力を持ちながら、「史実」に記されることが少ない人物である。『朝彦親王日記』『孝明天皇紀』など、幕末維新の重要史料を仔細に読み解き、その知られざる生涯を描きだす。悲劇の英傑から描かれる、もうひとつの幕末・維新史。
目次
第1章 出生の秘密と幼少期
第2章 川路聖謨と朝彦親王
第3章 青蓮院座主時代
第4章 親王謹慎
第5章 親王復帰
第6章 八月十八日政変
第7章 長州の雪冤運動
第8章 禁門の変
第9章 長州征伐
第10章 天皇薨去
第11章 結
著者等紹介
徳田武[トクダタケシ]
1944年群馬県生まれ。明治大学法学部教授。早稲田大学第一文学部卒、1974年同大学院博士課程修了。文学博士。1979年に窪田空穂賞、1980年に日本古典文学会賞、1987年『日本近世小説と中国小説』で日本学士院賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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