感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mk
1
江家周辺の人脈を掘り起こす基礎作業に徹した第3章などは、石橋を叩いて渡る綿密な考証というべく、自身の才覚を武器に一儒者から公卿の列に並んだ壮年時代と、著述活動の幅を広げるその後の晩年までを見通す。同時代に並ぶもののない博覧強記で膨大な著述を残した匡房の営為の全体を見渡すことは至難の業だが、本書は往生伝や漢詩集・和歌、儀式書に聞書といった別ジャンルのテクストを横断しながら、平安時代後期の「文人」が置かれた環境にも光をあてており、マルチタレントとしての大江匡房を時代の息吹の中で理解するためには好都合な一冊。2017/04/12
バジル
0
学生時代にゼミで勉強していた内容に近く、懐かしく読んだ。月日は残酷なもので(笑)久しぶりの古文を読むのが精いっぱいで、内容がしっかり入ってこなくなっているのが、少し寂しかった。少し慣らしてから、再読してみたい。2014/04/02