共感覚から見えるもの―アートと科学を彩る五感の世界

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  • サイズ A5判/ページ数 414,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784585210337
  • NDC分類 141.26
  • Cコード C1011

内容説明

聞こえる音が味になり、文字に色がつき、匂いが見える…。身体と言葉が結びつく。ある感覚が発生すると、同時に別の感覚が呼び覚まされる共感覚。認知科学の研究対象として注目を集め、文学・芸術にも多くの「共感覚」が見出されている。共感覚の科学研究と文学・芸術からのアプローチを交差させ、「身体」と「言葉」から、その感覚世界に迫った。

目次

序論(共感覚の世界―何が起こっているのか;共感覚の科学研究)
第1部 身体(ミラータッチ共感覚と身体的自己意識;ダンスに応答する共感覚―アラン・プラテル“Wolf”における諸要素と諸感覚の関係;共感覚的演劇を求めて―『驚愕の谷』からシェイクスピアまで;近代芸術と共感覚―「共働する感覚」への総合芸術的問いかけ;社会は“第六感”の夢を見るか?―音楽における共感覚とその彼岸;感性の教育と共感覚―子どもの音感受の世界;「身体で考える」建築教育―子ども・空間・建築家の対話に見る共感覚的要素)
第2部 言葉(共感覚と言語習得;日本文学における共感覚―宮沢賢治と尾崎翠を中心に;共感覚的表現は世界を変え得るのか―ランボーの「母音」を通してみる一考察;感覚の境界の彼方に―ロマン主義、象徴派、エルンスト・ユンガーの詩作と思索;ペルシア文学に見る共感覚;共感覚とオノマトペ:その事例と分析;味のレトリック―おいしさの表現と共感覚)

著者等紹介

北村紗衣[キタムラサエ]
武蔵大学人文学部英語英米文化学科専任講師。2013年にキングズ・カレッジ・ロンドンにて博士号(英文学)を取得。専門はシェイクスピア(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

symbioticworm

2
認知心理学的な狭義の内観現象だけではなく、メタファーやオノマトペなどの感覚融合的な表現なども含めた広義のそれまでもを「共感覚」という一つのキーワードに含め、学際的に迫っていく一冊。ミラータッチ共感覚からオノマトペ定量、イスラム文化圏での感覚架橋的表現etc、扱っている内容の射程は広いが、各分野の論説は著者それぞれに専門的なものなので、これらを「共感覚」という一枚のモザイク画として視野に収めるのには相当に広範な知識を必要とする。2016/07/14

396ay

1
宮沢賢治と尾崎翠のオノマトペについての論考と、オノマトペについての論考の二つを読んだ。尾崎翠の小説読みたくなって買った。各ひらがなが持つ音象徴の要素を整理して、既存のオノマトペから適当に作った文字の組み合わせまで、その言葉が与える印象を予測できるシステムがあることが驚いたし、それで痛みの尺度を計ったり、そのオノマトペによって表すことのできる商品が検索できたりするの激ヤバすぎ。オノマトペが実社会にめちゃくちゃ応用されてる例。2021/01/27

damezaemon

0
難しい よく理解出来てない しばらくしたらリベンジだな2022/08/12

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