内容説明
聞こえる音が味になり、文字に色がつき、匂いが見える…。身体と言葉が結びつく。ある感覚が発生すると、同時に別の感覚が呼び覚まされる共感覚。認知科学の研究対象として注目を集め、文学・芸術にも多くの「共感覚」が見出されている。共感覚の科学研究と文学・芸術からのアプローチを交差させ、「身体」と「言葉」から、その感覚世界に迫った。
目次
序論(共感覚の世界―何が起こっているのか;共感覚の科学研究)
第1部 身体(ミラータッチ共感覚と身体的自己意識;ダンスに応答する共感覚―アラン・プラテル“Wolf”における諸要素と諸感覚の関係;共感覚的演劇を求めて―『驚愕の谷』からシェイクスピアまで;近代芸術と共感覚―「共働する感覚」への総合芸術的問いかけ;社会は“第六感”の夢を見るか?―音楽における共感覚とその彼岸;感性の教育と共感覚―子どもの音感受の世界;「身体で考える」建築教育―子ども・空間・建築家の対話に見る共感覚的要素)
第2部 言葉(共感覚と言語習得;日本文学における共感覚―宮沢賢治と尾崎翠を中心に;共感覚的表現は世界を変え得るのか―ランボーの「母音」を通してみる一考察;感覚の境界の彼方に―ロマン主義、象徴派、エルンスト・ユンガーの詩作と思索;ペルシア文学に見る共感覚;共感覚とオノマトペ:その事例と分析;味のレトリック―おいしさの表現と共感覚)
著者等紹介
北村紗衣[キタムラサエ]
武蔵大学人文学部英語英米文化学科専任講師。2013年にキングズ・カレッジ・ロンドンにて博士号(英文学)を取得。専門はシェイクスピア(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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