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内容説明
リアリズムとシュールリアリズム。現実凝視と現実逃避。つげ漫画は、たえず相反する世界を描いてきた。しかし、そのことを、つげ自身は判然と自覚してはいない。描かれた世界の不可解さ、そこにつげ漫画の大きな魅力が存在する。本書は、愛読者たちがその文学世界を縦横に論じたものである。
目次
第1章 つげ義春の時代(ストーリー漫画史におけるつげ義春;つげ春義の貸本時代とある時代相について ほか)
第2章 つげ義春ワールド(マンガと女たち;つげマンガと動物―ワカラナイからオモシロイ ほか)
第3章 ロマンと幻想(四つの犯罪;生きていた幽霊 ほか)
第4章 青春と無能(夏の思いで;懐かしいひと ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
内島菫
17
書き手の数も取り上げられている作品数も多く、ファンによるつげ義春作品の紹介本といった趣。つげ作品のあらすじの紹介に、ひとことふたこと読後感を付け加えた形のものがほとんどだが、中には細部への鋭い視点や私が見過ごしていた点への言及もあり、一人でも多くの人が読むことには意味があるのだなと実感した。特によかったのは「峠の犬」について書いた梅澤亜由美の文章で、五郎と呼ばれていた犬が蒸発した先の場所ではハチと呼ばれていることを「深くて浅い」と表現し、作者もそれがわかっていると述べていたところ。2019/10/18
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