内容説明
「花の色は/うつりにけりな/いたづらに/我が身世にふる/ながめせし間に」六歌仙・三十六歌仙のひとりとして日本文学史上に残る名歌を詠み、恋多き幻の美女として物語や芸能のモデルであり続けた小野小町。「時代」「歌」「位置」「物語」「旅」という五つの視点から、虚実のはざまにたたずむ小野小町の全体像を浮き彫りにする。謎多き伝説の才媛を知る絶好のガイド。
目次
第1章 小町の時代(兼好の疑問;小町の時代 ほか)
第2章 小町の歌(かげりとうつろひ;夢の歌群 ほか)
第3章 小町の位置(小野の一族;小町の父と母 ほか)
第4章 小町の物語(異本『小町集』の物語;あなめの説話 ほか)
第5章 小町の旅(小野氏の性質;祈雨する小町 ほか)
著者等紹介
伊東玉美[イトウタマミ]
1961年生。東京大学卒業、同大学院博士課程修了。博士(文学)。共立女子短期大学教授を経て、白百合女子大学教授。専門は説話文学・中世文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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