内容説明
臨床医学者9人との対話。時代の最先端を歩みつづける科学者による学問の貴重な証言と記録である。と同時に、今日の、そして明日の医学・医療のありかたへの厳しい警鐘とともに、そのあるべき道筋を指し示す提言と展望とが語られる。ここには、学問にたいする限りない情熱と探求心とが十全に吐露、開陳されており、人間性ゆたかな科学者の真摯にして高邁な精神の世界が広がっている。
目次
肺結核と薬(螺良英郎)
アレルギーと薬(宮本昭正)
泌尿器の治療(熊沢浄一)
抗菌化学療法(島田甚五郎)
高脂血症と薬(山本章)
癌の化学療法(仁井谷久暢)
動脈硬化症と薬(北徹)
モルヒネ(武田文和)
肝疾患と薬(大西三朗)
医とは何か―あとがきに代えて
著者等紹介
日沼頼夫[ヒヌマヨリオ]
1925(大正14)年、秋田県に生まれる。東北大学医学部卒業。東北大学教授、熊本大学教授を経て京都大学ウイルス研究所教授、同所長。1988年、退官とともに塩野義製薬(株)医科学研究所長、副社長を歴任。京都大学名誉教授、熊本大学名誉教授、東北大学名誉教授
螺良英郎[ツブラエイロウ]
1925年、大阪市生まれ。1950年、大阪大学医学部卒業。徳島大学医学部内科学教授、国立療養所刀根山病院長を経て1990年より現職。その後、(財)結核予防会大阪支部長を経て2003年に退職、現在顧問
宮本昭正[ミヤモトテルマサ]
日本臨床アレルギー研究所長。日本アレルギー学会理事長。1930年、山口県生まれ。1954年、東京大学医学部卒業。東京大学医学部教授、東京大学附属病院長、国立相模原病院長を経て1995年より現職
熊沢浄一[クマザワジョウイチ]
九州大学医学部泌尿器科学教授兼附属病院長。1934年、福岡市生まれ。1959年、九州大学医学部卒業。九州大学医学部助教授、佐賀医科大学教授を経て1984年、九州大学医学部泌尿器科学教授。1995年、同附属病院長併任。1997年、国立病院九州医療センター院長。2000年、北九州市立医療センター院長
島田甚五郎[シマダジンゴロウ]
聖マリアンナ医科大学・昭和薬科大学客員教授。1936年、東京都生まれ。1967年、東京慈恵会医科大学大学院(内科系)卒業。東京慈恵会医科大学第二内科助教授を経て1991年より聖マリアンナ医科大学微生物学・難病治療研究センター教授。2001年3月より現職
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