感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
3
「満韓ところどころ」などを読んで『中村是公』と云う人物を知りたく思い、本書を読んだ。題には「漱石」とあるが既知の話が多く、大半は満鉄時代の事なので漱石が目当てだと肩透かしをくらうかも知れない。元から是公を知る為の資料は少ないので、人柄、功績、時代の流れが詳しく書かれている本書は資料として大変有難い。学生の頃から「太っ腹な兄貴」の是公と「躊躇ない甘え上手」な漱石の交友は見ていて微笑ましく、生涯に渡って愛し愛される親友であったという事が色々な面から見られる。2014/04/18
陸
2
『先生と僕』から気になったので読んでみた。是公があちらのイメージと違って仕事の面では地味で堅実で言葉音痴。でも部下への気配りや公正さ、豪快さなど面白い人物。漱石との遣り取りが丹念に拾われていて、二人の関係が楽しい。2011/05/05