内容説明
庶民の汗や唾の飛沫、大声、雑踏、ひびきわたる環境音、砂塵、埃…人々の顔の表情まで思い浮かぶ、五感で体験した生の文化、実物大の中国。
目次
常春の郷・雲南(海路にて上海へ;上海から雲南省昆明へ;古都大理へ ほか)
山生の郷・貴州(貴州省の鎮遠へ;青龍洞;貴陽にて ほか)
立巌の郷・広西(容県へ;容県での予備視察;真武閣 ほか)
附 上海・北京(上海へ;上海白雲観;上海の旧知H先生 ほか)
著者等紹介
奈良行博[ナラユキヒロ]
1954年生まれ。京都府出身。関西大学文学部中国文学科卒業、同大学院文学研究科中国文学専攻修了。博士(文学)。大学院に在籍中(1984年)中国の第35回“国慶節”記念行事「日中青年3000人大交流会」に日本代表の一人として参加。このとき初めて見た中国の生の姿に魅せられて、もっと五感を使った研究を志したくなり、中国道教の聖地巡りを模索し始める。1987年、小旅行では効率よい調査ができないことを痛感し、留学を決意。文部省派遣の公費留学生の資格を得て北京大学に在籍。1989年、留学を終えて帰国するや数校の大学で非常勤講師として教壇に立ちつつ、夏・春の長期休暇中にはしばしば中国へ視察旅行に出掛ける。1998年、自著『道教聖地』(平河出版社刊)の出版により、自分の任は、道教聖地の文化を総合的に捉え、紹介し、記録することだとの思いを強め、“道教地誌学”なる新分野の確立を夢見る。現在、関西大学などで非常勤講師として現代中国語、漢文学、中国文化史などの科目を担当
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