内容説明
古代から現代まで、日本人が愛し続けてやまなかったものは、真実と虚構のあいだに漂う流離の美だったろう。「流離の女人たち」、『奥の細道』の謎、『蜘蛛の糸』や『杜子春』は芥川龍之介の就職運動の結果だった、など…。著者会心のエッセー集。
目次
流離の女人たち
二つの道
鴨長明の涙
日記文学の伝統
建礼門院右京大夫研究途上
新田義貞は名将か
家康、二条城ニ凱旋ス、
誤植を読む
芥川龍之介の誤植
『奥の細道』について
松島は笑ふが如く―『奥の細道』の一考察
三島由紀夫から古典を読む―徒然草交響
『源氏物語』と長谷寺
『更級日記』仮名奥書の筆者は誰か
『とはずがたり』の悲恋
『蜘蛛の糸』から『杜子春』へ―芥川龍之介の童話
著者等紹介
松本寧至[マツモトヤスシ]
昭和6年群馬県に生れ。昭和30年大正大学大学院修士課程修了。文学博士。専攻、国文学
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