内容説明
本書では、非西欧の諸地域にわずかに残る「身体そのもの」と関わる伝統の糸を、東アジアの宗教や儀礼、身体技法などに焦点をあてながら、たぐりよせてみようと試みた。
目次
1 身体変容とは(憑依について;遊体論―ギリシアの霊性)
2 性と身体(房中と内丹―身体錬金術の起源を探る;チベット密教の身体技法―秘密集会聖者流生起次第初加行瑜伽三摩地の修行階梯とその構造)
3 体系化された身体技法(巫女の心身と憑依の技法;太極拳と中国思想―『陳氏太極拳図説』を読む;韓国国仙道の世界)
4 儀礼の中の身体変容(来訪神と鬼やらい;中国貴州省の祭祀と仮面―徳江儺堂戯についての考察)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
allite510@Lamb & Wool
3
凄い本です。本棚に追加するために登録。感想はいずれ。2007/03/22
arisa
1
面白かった。「存在驚愕(タウマゼイン)」という言葉をここで初めて知った。私は以前きんぴらごぼうの小鉢を食べている時、「きんぴらごぼうが宇宙空間に内包されてぷかぷか漂っているイメージ」が急に脳内に閃光してその異常事態と概念の不一致感、圧倒的な意味わからなさに腹の底がすっぽ抜けるように驚いた。そこから、自分が今いること、別にいる必要も無いのになぜか生じていることに驚きが敷衍されていったが、これが他ならぬ存在驚愕(タウマゼイン)に等しいのだろう。と勝手に納得。2022/08/15