内容説明
日本が世界に誇る「紙の文化の伝承」を、世界文化遺産・醍醐寺の史料を中心にまなぶ。
目次
1 はじめに
2 講演(醍醐寺と紙文化(仲田順和)
和紙に見る日本の文化(湯山賢一)
醍醐寺の文化財とその管理(長瀬福男))
3 報告(醍醐寺史料とその修理(池田寿)
醍醐寺聖教とその料紙―特に楮紙打紙に注目して(永村眞)
中世における紙の流通(富田正弘)
古代の製紙技術(大川昭典)
書籍の修理―古文書(鈴木裕)
史料複本の作成(塚本和夫)
史料情報の処理システム(熊谷真理人))
4 討論 日本の紙文化―文化財の保存と活用
感想・レビュー
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MatsuNoHon
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「文化財の保存と活用」シンポジウムを基にした本。 中心にあるのは、真言宗醍醐派総本山醍醐寺に収められた文化財の調査による、文化財保存の話。 ひとつは、宗教、特に布教伝達における紙やモノの重要性。伝えるために作られたものと、考えを深めるために作られたもの(作り変えてはいけないもの)によって、保存媒体が変わるのか。 もうひとつは、時代における紙の生産、活用のされ方について。 他にも流通や製紙技術といった歴史的背景が書かれているのと、史料情報のデータベース化について書かれている。2018/10/28