内容説明
生誕100年を迎え、新たに読み替えられる川端康成の人と文学の全体像を再構築。第二巻も作品論で、これまでの先行文献に立脚した上で、新たな読みの可能性を探るべく、論者それぞれの問題意識のもとに書き下ろされた論稿を集めた。
目次
「雪国」、その苦痛と悲哀
「牧歌」―研究の現在と今後の展開
川端康成『愛する人達』論―「婦人公論」という表象空間
欠けている/人でない―「故園」
川端康成『東海道』の構造―『旅への誘ひ』との対比を視座として
「少年」論
「反橋」連作論―語り手「私」にみることばの意味伝達への懐疑
「千羽鶴」論―菊治の「あざ」〔ほか〕