内容説明
生誕100年を迎え、新たに読み替えられる川端康成の人と文学の全体像を再構築。第一巻は作品論で、これまでの先行文献に立脚した上で、新たな読みの可能性を探るべく、論者それぞれの問題意識のもとに書き下ろされた論稿を集めた。
目次
「招魂祭一景」論
「青い海黒い海」論―新感覚派馴化と〈岐阜一件〉の克服
「十六歳の日記」
「掌の小説」その課題と展開―「お信地蔵」・「神います」を事例として
「白い満月」私論―切断された時間の彼方
「伊豆の踊子」の世界―「伊豆の踊子」題名考
「春景色」論のための素描
『浅草紅団』論―遊歩者の目と語りの目〔ほか〕