内容説明
筑前の守護加藤繁氏は無常を観じて筑前から出奔、高野山で修行を重ねていた。やがて、息子の石童丸は繁氏を捜し尋ねてきたが、父は自分が繁氏であることを名乗らず、親子は師弟として仏道修行に励んだ…。仏道修行に生きた親子の情愛。親子ながら他人同士として、常に隔てられながら生きてゆく父子。親子であることを名乗れない、愛ゆえの悲しみ。
著者等紹介
三野恵[サンノメグミ]
群馬県生まれ。八洲学園大学非常勤講師。二松學舎大学大学院文学研究科博士課程単位取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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