内容説明
鎌倉時代、後深草院に寵愛されながら、権力抗争に翻弄され、あまたの男性と情交をもった宮廷女性二条の、快楽と苦悩の赤裸々な告白『とはずがたり』。幕府はちょうど蒙古襲来を防いだ北条時宗から貞時の世。この日記文学を綿密に解読して、当時の京都貴族社会の“政”と“性”と“聖”を浮き彫りにした力作。
目次
序章 王朝回帰の夢―『とはずがたり』の人々
第1章 愛の遍歴―院御所の生活その一
第2章 抗争渦巻くなかで―院御所の生活その二
第3章 女西行の旅立ち―東国への旅
第4章 果てしなき旅路―西国への旅
終章 日記文学のなかの『とはずがたり』
著者等紹介
松本寧至[マツモトヤスシ]
1931年(昭和6年)、群馬県に生まれる。’55年大正大学大学院修了。現在、二松学舎大学大学院教授。文学博士、日記文学・中古文学・中世文学・仏教文学。説話文学専攻。著書に「竹むきが記」(’70年)「錦木物語」(’73年)「追憶に生きる建礼門院右京大夫」(’88年)ほか多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 幸せみーっけてた