内容説明
武士は格好のよい日本人の代名詞とされる。しかしながら―武士は立派だったとか、武士道は多くの武士によって実践されていたなどと、誤って語ることなかれ。現実の武士は、働きもしないのに威張り散らし、賄賂や役得などで利益を得ることに罪悪感を持たず、暇でやることがないわりには勉強もしない、「いざ鎌倉」の際には戦いに行くのに、その心がけも準備もしていないのが実態だった。本書は、時代小説や大河ドラマではめったにお目にかかれない、何の変哲もない平凡な武士の世界を紹介するものである。
目次
サムライは美しい
「普通の武士」、その偽らざる姿
時代によって武士も大変身
武士の教育水準は低かった
藩と大名をめぐる常識を疑う
武士道どころでなかった下級武士の悲惨
出世すると苦しくなる武士の懐具合
諸々の行事を大事にする武士の生活
サムライ・ファッションの美しさ
日本刀はなぜ神聖なのか
武士の立ち居振る舞いを見習うには
新渡戸「武士道」の外国人向け安直さ
サムライとは禅の心を体現した武人
著者等紹介
八幡和郎[ヤワタカズオ]
1951年、滋賀県大津市生まれ。東京大学法学部卒業後、フランスの国立行政学院(ENA)に留学。通商産業省大臣官房情報管理課長などを経て、現在、評論家、コメンテーター、徳島文理大学大学院教授。歴史から政治にいたる幅広いジャンルで、ユニークな分析を展開している
臼井喜法[ウスイヨシノリ]
1953年、兵庫県西脇市生まれ。花園大学文学部国文学科卒業。CDI研究員を経て、池坊短期大学教授。主な専門分野は伝統芸能と街づくり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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