内容説明
時は寛政、11代将軍家斉の世。毎夜、公方様の寵愛を受けるべく三千人の美女たちが壮絶な暗闘を繰り広げる“女の牢獄”大奥。そんな男子禁制の女の園でひそかに起こる一大事の解決に孤軍奮闘する、男であることを捨て去った男。その名は、斎左門。将軍の隠密役を担うこの男を、奥の女たちは声を潜めて「大奥始末人」と呼んだ。一子相伝の刀術を極めた左門に今夜も勅命が下される。それは御台所に生まれてくる男子の暗殺…。
著者等紹介
吉村正一郎[ヨシムラショウイチロウ]
1939年、大阪府生まれ。59年に米国市民権を取得し渡米、ロスアンジェルスのベルモント校に通学。帰国後、81年に『石上草心の生涯』で第58回オール読物新人賞を受賞。92年『西鶴人情橋』で第3回時代小説大賞を受賞。取材力を駆使した執筆には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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