内容説明
九月半ば頃、大学の後期講義がはじまり、里桜はキャンパスに戻った。考えごとをする時間を自分に与えないよう、ひたすらバイトに明け暮れた。龍之介とは、夏に森で別れたきり連絡をとっていない。あらためて、“終わり”をつきつけられると、心の中にはぽっかりと空洞ができてしまったかのように、空虚さと寂しさ、そして孤独感がひたひたと押し寄せてきた…。
著者等紹介
井上香織[イノウエカオリ]
青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代にはシンガーソングライターとして、キティレコードよりアルバム『めざめの刻に』他を発表。また、ラジオのDJ、作詞、詩集『サイレント・レター』(サンリオ)も。大学卒業後は都内の私立高校で英語教師として勤務するかたわら著作活動を続ける。現在は教職を辞し、携帯及びPC配信の電子書籍にフィールドを広げ、『恋愛相談室』、『そして、僕は翔んだ。―モモイロペリカン・ジャスティの冒険物語』他を執筆中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
20
距離が二人を引き離すと言うよりも相手を思いやりすぎる心が二人を引き離すこともあるんだなぁ・・・とやや切なくなった。この手の話はきっと恋に恋する乙女たちには胸に突き刺さるけど真実の愛を貫いたように美しく見えるのかもしれない。ケータイ小説が生まれて本の世界にも変化が生まれている中、物語の空気も変化しているような気がする。30万人か・・・やはりケータイの力はすごいなぁ。2011/05/10
にゃんこ
8
[貸し本] 上巻より、かなり強くなった主人公:里桜。 彼女が聞いたら嫌がるだろうけど、あの忍耐力の凄さは、やっぱり母親譲りのような気がします。 あんな身勝手な夫に黙って従うんだから…。 そして里桜も、3年も音信不通な先輩をよくもまぁ、我慢強く待ってたもんだよなー(^_^;) ラストはこれでもかっていうぐらい、悲しい結末…。 出来上がった絵本、読んでみたい。2013/05/06
non
6
しばらく積読本になっていた本だが、読み始めたら止まらず一気読み。王道的なラブストーリーで、ラストは想像通りだったが、やっぱり最後は泣いてしまった。上巻よりも主人公が成長し、強くなっていくのが感じられた。その後の里桜や大地が気になります。出来上がった絵本や大地の写真を見たくなった。読み終わって、本の題名の意味を考えさせられた。いつかまた読み返したい。2019/01/18
さあたん
2
連絡がなかったのは、そういうことか…と納得したけれど… う〜ん、なんか今ひとつ感情移入ができなかった。
みきぷいぷい〜ん
1
中学生の時に読んで、少し刺激が強かった記憶がある。なんかの拍子に思い出したので、一応、登録。2022/07/20
-
- 和書
- 保健体育科教育法