内容説明
「赤ずきん」は狼の娘だった!?少女を狂わせた「赤い靴」の誘惑、「マッチ売りの少女」を汚す魔の手…。語ることさえ拒まれた「禁断」の物語が今、目覚める!グリム、アンデルセンの童話集から5編を収録。
目次
赤ずきん―弄ばれた女たちの逆襲
赤い靴―舞台に夢を賭けた少女の誤算
豚殺しごっこをした子供たちの話―孤独な少年たちの迷宮
マッチ売りの少女―無垢と悪徳の遭遇
人殺し城―変態伯爵の残虐な罠
著者等紹介
桐生操[キリュウミサオ]
パリ大学(ソルボンヌ大学)・リヨン大学に留学、主にフランス文学や歴史を専攻する。帰国後、執筆を開始。以来、ルネサンス期を中心とした西洋史人物の評伝をはじめ、歴史の知られざるエピソードを次々と発表し、好評を得ている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーしゃ
43
山下公園にある赤い靴の少女の像…『♪赤い靴はいてた女の子ぉ〜♪』諸説色々と聞いてました。『いい爺さんに連れられてぇ〜♪』って思ってたら…『異人さんに連れられて行っちゃった』って話で異国に売り飛ばされた話の唄なんだよ…って聞いたりして本当の話は知らないまま… 『本当は恐ろしいグリム童話』って読友さんのレビューに吊られて読んだ。けど…これは山下公園の話とは違った。 グリム童話の話では無いものもあったけど赤ずきんちゃん、マッチ売りの少女は皆さん1度は聞いた事のある本の真意… 面白かった。2018/04/29
きさらぎ
36
ここまで来ると”童話”というジャンルとはかけ離れている。辞書を引くと、童話とは「子供のために作られた話」とあるのだが。大人の私が読んでも引いてしまうくらい残酷なお話の数々・・・ 「赤い靴」などかなり現代的にアレンジしてあり普通に面白かった。2018/03/15
そのぼん
26
童話の隠された意味を紐解くシリーズの第三弾。『赤ずきん』にもエログロ要素があったとは・・・。ちょっとショックかも。2013/02/27
シベリウス
2
童話という割には中々に残酷で、怖いお話でした。2021/04/24
黒崎ディートリッヒ
2
グリム童話にしろアンデルセン童話にしろ、露骨に残酷な童話って多いですよね。 そう思わせてくれる物語たち。 赤ずきんは人狼少女、っていう解釈も面白いけど印象に残ったのは『マッチ売りの少女』ですか。まさかサド侯爵まで絡ませてくる物語だったとは。 考えてみれば童話なのに子どもたちには「まだ早いよ!!」的な内容な大人向け物語の数々。でもただ残酷なだけじゃなく、同時に耽美で作品にはそれなりの教訓がメッセージとして込められている。だから誰にでも好まれる物語にグリム童話もアンデルセン童話も、のちの時代になったのかも。2013/10/14