内容説明
銀河鉄道を護るSDF「空間鉄道警備隊」。理想と志に燃える新入隊員・有紀学は、殉職した父と兄の遺志を継ぐべく、日々厳しい訓練に明け暮れていた。突如発生する列車爆破テロ。救助活動に臨んだ学は、その極限の惨状を前に己の無力さを思い知り、すべてを見失ってしまう。あてもなく彷徨う学の前に現れたのは、気のいい勤労青年・栢杜ショウ。不器用で真っ直ぐすぎる学を、ショウは飾らない言葉で勇気づけ、受け容れてくれる。それは少年時代、夢とロマンを胸に銀河鉄道を見上げた二人の、皮肉な運命の出逢い。光と闇の邂逅だった―。若き日のバルジ隊長を描いた「待ち人」併録。