内容説明
昭和16年12月8日未明、史実と同じく日米戦の火蓋は切られた。戦史通の石原と物理学博士の高津、時を超えた二人の男達の懸命な努力によって歴史は少しずつ回天しつつあった。真珠湾大勝利後の次なる目標はミッドウェイ島の攻略である。はたして対米戦の行方は?日本はアメリカに勝つことができるのか?膨大な資料を駆使して描くシミュレーション戦史、感動の完結篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
15
オリンピックが四年に一回なのは、国力を競うため。指導者、選手、施設、支援者が組織化されないとメダルは獲れない。戦争も似たようなもの。軍隊の練度、作戦、技術、産業、情報とそれらを統括する科学的思考が機能しないと勝てない。当時のわが国と米国との決定的な差は工業生産力。自動車産業の裾野の広さが明暗を分けた。仮に、作戦や軍隊が互角で、技術的に優位でも生産力の差で徐々に劣勢になったというのが、この著者の仮説。既に70年が過ぎた。国力に感応する要素は変わった。それを見つけて先手を打てる国が悲劇を回避することができる。2017/10/26
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