内容説明
現代に脈々と生き続ける思想の源流に遡り、混迷する現代社会を読み解く手掛かり―京大名誉教授で「中国学」の泰斗、小島祐馬の代表的著書。中国思想を知るための「最高の入門書」が甦る!
目次
前期(中国古来の社会状態の変遷;原始儒家思想;原始儒家に対立せし諸家の思想;第二次の儒家思想;司馬遷の思想;前漢の思想統一)
後期(後漢以後の社会と士人階級;後漢の経学と鄭玄;王充その他の後漢時代の思想家;魏晋南北朝時代の経学;仏教の伝来と道教の出現;魏晋南北朝時代における高踏的無政府思想;唐代における思想統一とその反動;宋初の自由討究;北宋五子;朱子の集大成)
著者等紹介
小島祐馬[オジマスケマ]
1881年、高知県吾川郡春野町(現・高知市)に生まれる。旧制第五高等学校(熊本)から京都帝国大学法科大学、同文科大学哲学科を卒業。中学校の教師から同志社大学法学部教授、京都大学文学部教授を歴任。京大総長就任も待望されたが定年退官を機に、生まれ故郷の土佐に戻り老父を養いながら晴耕雨読の隠棲生活をおくる。1966年に85歳の生涯を閉じた。自宅を埋め尽くすほどの万巻の蔵書は、高知大学に寄贈され「小島文庫」として遺されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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isao_key
9
本書を解説の呉智英氏が興奮を持って絶賛している。元の出版社であった創文社が閉鎖してしまい、KKベストセラーズが装丁のみを改めて再版した。KKベストセラーズというとハウツー本の印象が強かったが、今回で見直した。あとがきに編集者の一人である平岡武夫氏が述べているように、通史を一人で書くことは難しい。特に中国思想史は長い歴史と南北の広い地域に及び、文献は当然漢字で膨大な量があり容易に叙述しきれないとあるが、その通りであろう。本書は基本を押さえつつも思想以外の記述もとても優れている。現在の研究者にはできない仕事。2018/04/09
URI(病気養生
0
司馬遷や朱熹、烈士などマニアックなのもあって、さすがと思う2019/06/30