内容説明
芥川賞・直木賞作家を最も多く育てた編集者がプロの作家になるための成功の秘訣初公開。
目次
第1章 芥川賞と直木賞で作家デビュー
第2章 作家デビューするまで
第3章 新人賞選考の内情
第4章 新人賞通過のための条件
第5章 冒頭の十枚だけで落とされる応募原稿とは
第6章 新人賞は出発点に過ぎない
第7章 プロ作家たちの現実
第8章 これからの時代、作家になるには
著者等紹介
高橋一清[タカハシカズキヨ]
昭和19年(1944)島根県益田市に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業後(株)文藝春秋に入社。「文學界」「文藝春秋」「オール讀物」「週刊文春」の各編集部、出版部などに所属し、多くの作家デビューに立ち合った。平成2年(1990)、「別冊文藝春秋」編集長、同6年(1994)、「文春文庫」部長、同8年(1996)、文藝振興部長、同9年(1997)、(財)日本文学振興会理事に就任する。同12年(2000)、「私たちが生きた20世紀」特別編集長。同13年(2001)、第一編集局長、「臨時増刊」編集長。同17年(2005)3月で文藝春秋を退社、4月より(社)松江観光協会、観光文化プロデューサーとなる。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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菊蔵
3
書名を見て、まあこれを読めば作家になれるわけではないだろうけど、一体何が書いてあるのかなーと立ち読みし始めたら案外面白くて思わず買ってしまった。敏腕編集者の視点で、作家と賞を丁寧に解説してある。小説を書くのに具体的指南も書いてあるけれど、どちらかというとプロの編集者という立場から、文筆業、書籍販売の流れがつまびらかに書いてあり、その仕組みがよく分かった。作家も才能努力+αで適切に磨かれなければ後世に残るような作品を生み出せないのかもしれない。一流の編集者の矜持を見た気がした。2017/09/10
ぜっとん
2
これは作家向けの本じゃなくて編集向けの本だろ……わりと今更な内容が多い印象2016/03/01
いっち
1
文藝春秋編集者が、選考過程や落選する作品、作家との付き合い方などを語る。「語彙を豊かにする」「うるしを塗ったように黒くて光沢のあるテーブル<コーヒーカップや手が映るほどの漆黒のテーブル」「荒削りでもいいから、読者の胸に衝撃を与えるものを、百枚くらいで書いてみせる」「十枚を読む。十一枚目を読みたい、という気持ちを起こさせない小説を外す」「才能を褒めていたら、行き詰まったとき、立ち直ることが出来ない。努力を褒めていたら、うまくいかなかったときは努力が足りない、努力の方向が違っていたということでやり直しがきく」2018/10/28
敬之
1
このごろ著者の主催するイベントに参加の機会がある。文学と作家、言葉への真摯さをにじませている方そのものの本でした。 作家を目指すのみならず、小説を読むための手引きにもなる。2013/06/15
hikarunoir
1
一編集者の視点から、職としての執筆技術、姿勢、そして書かざるを得ない者の業についても冷徹に触れ、また業界の内幕も明かす好著。2013/04/23
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