出版社内容情報
もう私たちは「本当に欲しいもの」を手に入れることができないかもしれない。すでに人間の自由を管理するためのテクノロジーと社会システムが構築されつつあるからだ。芥川賞作家が挑む、いつの間にか失われた人間の自由と、自由意志の可能性。
内容説明
人工知能、自動運転、ドローン、ビッグデータとレコメンド機能…技術の進化によって、私たちの生活からは「自分で選択する機会」が失われつつある。人間の自由意志はどこへ向かうのか?予測不可能な未来と、その過渡期を乗りこえるための、新しい自由論。田川欣哉氏(Takram代表)、大屋雄裕氏(慶應義塾大学法学部教授)、上田泰己氏(東京大学大学院医学系研究科教授)―。現代の「自由」をめぐる三人の専門家との対談を収録。『マチネの終わりに』著者が挑む、人間×自由の可能性とは。
目次
第1章 数年以内に失われる自由?(オートメーション化する社会;「しなくていい自由」 ほか)
第2章 イノベーションが覆す人間の生き方×田川欣哉(Takram代表)(自動化の果て、人間は何をするか;システムに規定される多様性 ほか)
第3章 不安に引きずられ、自由を諦める社会×大屋雄裕(慶應義塾大学法学部教授)(アーキテクチャを信頼できるか;自動運転のリスク ほか)
第4章 遺伝と環境のあいだで揺れる人類×上田泰己(東京大学大学院医学系研究科教授)(体内時計という環境予測システム;硬いシステムと柔軟なシステム ほか)
第5章 分人の自由(縮減されるべき情報の過剰さ;「印象操作」の正当性 ほか)
著者等紹介
平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。小説家。京都大学法学部卒。大学在学中の1999年、「新潮」に投稿した『日蝕』により芥川賞を受賞。以後、数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。著書に小説『葬送』、『滴り落ちる時計たちの波紋』、『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『ドーン』(ドゥマゴ文学賞)、『マチネの終わりに』(渡辺淳一文学賞)、エッセイ・対談集に『私とは何か「個人」から「分人」へ』等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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