内容説明
「知っている」だけでは意味がない!「技」として身につける哲学実践術。人生を豊かにする哲学の使い方。
目次
第1章 現代社会に使える哲学(哲学は愛知学;「哲学を知る」ことと「哲学を生きる」ことは違う;デカルトを学ぶと、オレオレ詐欺にだまされない ほか)
第2章 哲学と宗教の歴史から見えること(神と宗教と哲学と;ユダヤ教の力、宗教の力;イエスの登場とキリスト教の成立 ほか)
第3章 古代から現代までの哲学の使い方(古代ギリシャ哲学;イギリス経験論;近代哲学の三巨頭 ほか)
著者等紹介
齋藤孝[サイトウタカシ]
1960年静岡生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究科博士課程を経て現職。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジョンノレン
53
倫理社会と世界史の復習には格好の素材。F.ベーコンの正しい認知を阻害する4種の「イドラ」は見事に現代でも通用。かつて繰り返し読んだカミュの「シーシュポスの神話」、当時は受け入れ難い不条理に一重に割り切れない思いが勝っていたが、今は不条理上等の諦観、年取るのも悪くない。ハイデッカーの禅や武士道との符合面白い、而今飲みたくなった。メルロ・ポンティの身体性の項でちゃっかり自著『声に出して読みたい日本語』を持ち出す。言語系のソシュールに多ページを割く。哲学は使うというより、思わず深く考えるための手がかりかな。2025/02/08
おつまみ
49
哲学を分かりやすく解説していて、初心者向けのいい本だ。哲学って何だろう?と思った時に読むと分かることがある。2019/08/24
なおみ703♪
16
高校2年の息子が「俺、社会の選択科目ミスったぁ。センター試験受けるには倫理を独学でやるしかねーや」などと言い出したことをきっかけに、倫理なら独学できそうだよね、私もこれを機に高校で習ったことおさらいしようかなと思っていた矢先、この本を手にして衝動買い。哲学を「技」化することを目的とし、思想の流れが良く分かり、主要な人物と思想がコンパクトにまとめられ、初心者でも読みやすく時折振り返って読み直したい1冊となった。ひとつの主義だけにのめり込むのではなく、他の視点にも立って、自分の頭で考え人生に活かすことが大事。2016/07/09
B.J.
14
古今の哲学者たちが自己や社会・自然・宗教などと格闘して生み出した知の結晶である哲学は、私たちに新たな世界観を提示してくれます・・ 本文より2023/06/21
なおみ703♪
13
息子がセンター試験の科目に倫理があることに気付いたのが高2の夏。私とともに独学で勉強を始め、本日試験12日前。この本を読んでいたから、「メルロ=ポンティ」の身体性の考え方はデカルト物心二元論と対極にあること、「フッサール」は思い込みを()でいったん括ってエポケーしてみようとか、自由なようで実は監視されている社会と考えた「フーコー」を見直そうとか、考え方が定着したし、ふと問題が起きた時に思い出すようになったし、何より私までセンター過去問8割解けるようになった!私と対話する中で息子もバッチり!本番が楽しみ♪2018/01/01