ベスト新書<br> 余剰の時代

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余剰の時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784584124703
  • NDC分類 304
  • Cコード C0231

内容説明

21世紀の現代を生きる私たちは今、途方もなく厳しい時代を生きている。「余剰・過剰」問題という怪物が世界を徘徊している。モノを作っても売れない。どんな値段を下げても売れない。だから、人間が余ってしまう。従業員を「喰わせてやる」ことができない。社会は失業者予備軍で溢れている。とりわけ若者が就職できない。実は百年前のヨーロッパで始まった、この解決不能の問題を、人類の中の最も先鋭な人たちがすでに真剣に悩み抜いていた。ヴォルテール、ニーチェ、ケインズに導かれ、政治思想家であり、かつ金融・経済予測本のトップランナーである著者が、この難問題に挑む。

目次

第1章 「余剰」こそは人類最大の解けない問題だ―最後に余ったのは「人間」(ますます貧乏な国になる日本;楽天主義ではうまくいかない;オプティミスムに激しく反対したヴォルテール ほか)
第2章 理想を捨てよ、そして何があっても生き延びろ!―日本人が知るべき世界基準の思想(夢・希望で生きると失敗します;自分を冷酷に見つめる;「夢を持て」と言われても持てない若者たち ほか)
第3章 生き延びる思想―日本人が知るべきリバータリアニズム(『大草原の小さな家』の生き方;自分のことは自分でする;綺麗事を言わない ほか)

著者等紹介

副島隆彦[ソエジマタカヒコ]
評論家。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰。1953年、福岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業。外資系銀行員、予備校講師、常葉学園大学教授等を歴任。政治思想、法制度、金融・経済、社会時事、歴史、英語研究、映画評論の分野で画期的な業績を展開。「日本属国論」と米国政治研究を柱に、日本が採るべき自立の国家戦略を提起、精力的に執筆・講演活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

34
過剰(サープラス)とは、余剰生産物(余りもの)あるいは過剰生産(作り過ぎ)による過剰在庫(5頁)。現代日本にも読書人という希少価値を持つ人は少数だが残存している(Ⅰ1頁)。読書Mで育ち合い・学び合いの仕組みあってこそ。現代日本は、度を越した大不況のドまん中にいる。大不況。厳しい時代を生き延びる術を教えられない(13頁)。人類最大の問題余剰、過剰を見抜いたケインズ(37頁~)。自分の夢や希望でやると失敗するマーフィーの法則がある。2016/03/13

九曜紋

10
2015年出版の本。私達ひとりひとりがこの世の中にあっては余剰なのだ、という恐ろしいテーマ。著者の拠るリバータリアニズム=アメリカの開拓民達の思想が今のところ正しい考え方であると。彼らの思想は①反官僚制②反福祉③反税金④反国家統制⑤反海外侵略。本書にはトランプ現大統領の名前は出てこないが、アメリカ人の民意の結果として著者の好きな「予言」は当たったということか?余剰の解決手段としての戦争が起こらないことを祈りつつ、同時に社会的弱者に思いを致しつつ読了。2015/06/14

makio37

7
「今のあなたが余剰そのものなのだ」自分でもうすうす感づいていたことを、まえがきで冷酷に告げられた。自分が世の中に出したモノにどれだけの価値があるのかを考えると、悔しいが反論できない。さらに、この余剰問題の解決策としての戦争が近づきつつあるのも感じながら、自分では何もできていない。さしもの副島氏も、本書でこの難題を解けているとは言えない。それでも、過程で言及される<ヨーロッパの政治思想の全体像>等は参考になった。棘のある言説に抱いた反発心を、自分を見直す材料としたい。2015/04/08

R Suzuki

6
副島隆彦にとって余剰とはきわめて重たいテーマであるそうだ。surplusサープラスは商品の余剰問題だけではない。最後の余剰とは人のことであり、まさに私たちが余剰だという。これはひどい。魔法少女まどか☆マギカの巴マミ風に言うと「最後の余剰がわたしたちだというなら、みんな死ぬしかないじゃない!あなたも、私も…!」ってことだ。人材余剰問題の歴史的な解決策はまさに戦争である。はたして戦争を避けることはできないのか?その答えはこの本にはないが、余剰の時代を生き抜く知恵を近代思想や哲学、経済学を繙きながら探る。2015/05/08

yuui02

5
副島氏の本をずっと読んでいて、講演会にも何度も足を運んだ私でも「人間は余剰」という言葉には怖さを感じましたし、この世は無情な弱肉強食で弱いものは死んでいっても仕方ないというような考えはやはり抵抗がある。でもそれは現実なのだと内心わかってもいる。著者が渾身の力をこめて書いた本だけあって、読む方も揺さぶられる。いろいろ葛藤や疑問を抱きながら読む本。神が全てを定めている、だから全てうまくいくという予定説、予定調和とこの世はそんなにうまくはいかないのだという思想の激突。全てを疑うなら当然この本の内容も疑うべき。2015/06/20

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