ベスト新書 「八月十五日」は終戦記念日ではなかった

古川 愛哲【著】

ベストセラーズ（2010/08発売）

• サイズ 新書判／ページ数 223p／高さ 18cm
• 商品コード 9784584122938
• NDC分類 210.75
• Cコード C0221

内容説明

「ポツダム宣言を受諾し、日本は降伏した」そう歴史の教科書で習った記憶は、どなたにもあろう。では、その「ポツダム宣言」が存在しなかったとしたら？高校野球大会が開催されている真夏の甲子園。八月十五日の正午になると球児たちが試合を中断し黙祷する。言わずと知れた「終戦記念日」の一光景だが、万一、その日付が間違っているとしたら？秘められた終戦史の謎に気鋭の作家が挑む。歴史の真実をねじまげたのは、日本かアメリカか、それとも…。

目次

第１章　なぜ終戦の日をまちがえたのか（「ポツダム宣言」はなかった？；陸軍は「原爆投下」の日を知っていた　ほか）
第２章　八月十五日に戦争は終わらなかった（日本各地に「終戦」はどのように伝わったのか；「玉音放送」を否定して回った陸軍　ほか）
第３章　占領を背負った男（占領軍とわたりあった中将；敗軍の将、黙して語らず　ほか）
第４章　戦争なんかに勝てるわけない（迷彩色の大仏殿；絶対に空襲されない街　ほか）

著者等紹介

古川愛哲［フルカワアイテツ］
１９４９年、神奈川県に生まれる。日本大学芸術学部映画学科で映画理論を専攻。放送作家を経て、『やじうま大百科』（角川文庫）で雑学家となる。東西の歴史や民俗学をはじめとする人文科学から、生理学、科学技術史まで、幅広い好奇心を持ちながら、「人間とは何か」を追求し続ける。また、世界の映画大学とも言える「国際学生映画祭」の創設に加わり、新しい視点から芸術をバックアップする（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[こにいせ]

最悪。佐藤卓己の『八月十五日の神話』と比較すればよくわかるが、結局「なぜ、その終戦記念日が作られるに至ったのか」という根本的な問いかけもなしに、終戦記念日前後のトリヴィアルな話題を適当に抜粋する行為ははっきり言って志が低い。しかも「八月十五日の神話」のほうが先に出ている本なのに、言及もない。絶対下敷きにして書いているはずだぜ。このおっさん。私は、「実は○○は××だった！！」形式のことばにはもう厭きた。一人で盛り上がっててくれ。自己満足にしかならないことをわかっているのか。何の生産性もない本。

2010/09/09

[3278rmr]

玉音放送前後の状況や闇市､ヤクザなど他にも疑問に思っていた事が少し解決できたのは良かった。戦争は多くの犠牲者がいらっしゃるのでこんな事は言ってはいけないとは思うが、戦争の話は知れば知るほど吐き気がする。教科書にはあの程度しか載せられないのも無理はないのかも。戦争孤児への予算がつけられなかった日本。コロナ禍の現在子ども達がおざなりにされていることに納得してしまった。でもそこは変わらないといけないと思う。

2021/05/30

[うたまる]

タイトルのテーマだけで書かれたものではなく、終戦前後の狂騒を集めたコラム集。初見ものも多く、いろいろ興味を惹かれたのも事実だけど、どうも玉石混淆といったところ。当時の新聞記事や日記、体験談などから引用するのだが、どれも裏付けを取っていないんだよね。戦争についてはみんなが嘘をつく。右は美談を煽り、左は悲劇を騙る。日本は史料を隠し、韓国は歴史を創作し、アメリカはwgipを押し付ける。正直何を信じていいか分からない。それでも、本書で取り上げられた軍人、憲兵、警察、占領軍、みんなクズだったことは同意する。

2017/05/13

[kuwagata]

えっと思わず言ってしまうような意外な事実を目の当たりにする本。それなりに面白い。が、それ以上ではない本。

2011/08/11

[t_hirosaki(t_hirosaki)]

終戦前後の混乱期にまつわるトリビアを取り合わせたという印象。詳しい人には常識だったりするのだろうけど、僕はぜんぜん詳しくないので楽しく読めました。でも下の人が書いてる八月十五日の神話の方が面白そうだなあとか思う（笑）　RAAの話とか憲兵・占領軍の横暴の話とかちょっとなにこのカオスって言いたくなった。虫唾が走る。これがほんの6、70年前の僕らの国の姿なのか……。

2011/02/19