内容説明
無理な要求をするトラブルメーカー、平気で人を騙す人…周りの「ひどい人」で消耗しないために!まじめな人が、「ずるい人に利用されない」ための方法。
目次
第1章 自分を「許せない」人―苛められる人、利用される人
第2章 「許せない」気持ちを我慢する人―おとなしい人、口下手な人
第3章 けっして「許してはいけない」人―悪い人、ずるい人
第4章 「許せない」ことが間違っている人―神経症の人、欲求不満の人
第5章 強く生きるために、憎しみを乗り越える
第6章 自分を変えて、幸せな人間関係を手に入れる
著者等紹介
加藤諦三[カトウタイゾウ]
1938年東京生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業、同大学院社会学研究科修士課程修了。73年以来、たびたびハーヴァード大学准研究員を務め、現在、早稲田大学教授。またハーヴァード大学ライシャワー研究所准研究員、日本精神衛生学会理事、産業カウンセリング学会理事、東京都青少年問題協議会副会長。ラジオのテレフォン人生相談パーソナリティーを30年近く務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さと
65
私が心の葛藤を抱えるのは、育った環境のせい(はた目には幸せな家族でしたが)だとしてきた。この本を読んで、変えられない環境(過去)をずっと手放せないでいたこと、甘えていた自分に初めて気づいた。『あなたは普通の人なら耐えられないような屈辱に耐えて、これまで生きてきた。今の自分に自信をもつことである。あなたは、普通の人なら背負えないような負担を背負って、これまで生きてきた。今の自分の能力に気がつくことである。そして、今までこの悪環境の中で生きてこられた自分に自信をもつことである。』初めて受け入れられた気がした。2015/02/09
ナマアタタカイカタタタキキ
26
往々にして辛辣であると定評のある著者なので心して開いたが、今回はそんなことはなかった。憎しみを上手く昇華できなければどうなるか、という内容に関しては脅しと取ることも出来なくはないが、貴方なら大丈夫、といった励ましの言葉が多い。アメリカで悉く騙された件に関しては他の著書でも読んだので、まあ相当根に持ってらっしゃるのでしょう。それを乗り越えた人の言葉だからこそ説得力があるし、それなら私のこの憎しみなんて幾晩か眠れば消えてしまう程度のたかが知れた…等と軽視せず、それはそれできちんと転機として受け止めます、先生。2020/04/03
はなあぶ
18
こんな本読んでましたと、周りの人にちょっと言いづらいタイトル。でも私はあえてこの本を「許せない人」に出会って苦しむ人達にお薦めしたい。あの人を許せないのは、私の心が狭いからか、修行が足りないからか。憎むまい、悪く思うまい、思い出すまいと、自分の負の感情を否定するのは、許しこそ美徳だと教えられてきたからだ。いい子になろうとして、できない自分を責め、自己嫌悪に陥る。そんな人にこの本は救いを与えてくれる。許すべきではない人間というのもこの世にはいるんだ、それを許せない自分を責めて傷つく必要はないんだと。2014/04/25
Bun-ichi Kawamoto
17
弱い人はずるい人からトコトン搾取される。ずるい人達をけっして許してはいけない許すべきこと、許してはいけないことを混同して間違えると、従わなければいけない人に逆らい、従ってはいけない人に従ってしまう。2016/02/27
またおやぢ
16
自分に降りかかる災難を他人のせいにする人がいる。 自分が期待している通りの扱いを受けていないと憤慨する人、嘘をつき人を騙しているのことに気が付かない人も...。 役割上、そんな”恥知らず(あえて書くが)”な人々への対応を行う事が多い昨今、一方で気が付くのはそういった「許してはならない人々」の無邪気な言動によってストレスを感じ機能障害に陥っている人の多さである。 自分の感情を抑圧することなく、そしてその感情を乗り越え、不必要な悪循環を断ち切る為の助力を継続しよう...そう気付かせてくれた一冊である。