内容説明
「感動をありがとう!」「勇気をもらいました!」。そう言って涙を流すのが正常だといわんばかりに、屈託なく語る人びと…元々「感動」や「勇気」は与えられるものではなく、内発的に抱くものではなかったのか?だからこそ価値があったのではないか?一体、いつから「涙」は軽くなり、「感動」はお安いものになってしまったのだろうか?内実なき熱狂を買い求めるカラッポ人間が、なぜ多数派を占めるようになってしまったのか。「消費」をキーワードにニッポン社会の変遷から解き明かし、いまどきニッポンを社会哲学で鋭く考察する。
目次
第1章 「感動」は奪われた―かくて「祭り」は消費された(「団塊世代」は「純愛」世代;親父たちはいつも保守的だ、と思っていた ほか)
第2章 「感動」は量産される―「個性」は消費物である(個性が消費させられる;ジーンズと反体制とワタシ ほか)
第3章 「感動」を買ったオンナは、しあわせか?―フェミニズムと消費の恋愛関係(オンナはしあわせになったか?;気分で選ぶオンナの子 ほか)
第4章 残された「感動」の居場所―高度消費社会の「祭り」と「場」(わたしたちに居場所はあるのか;「かわいーいっ!」という叫び ほか)
第5章 感心できない「感動させてくれ病」―「不満」を消費する人びと(無自覚なエゴイズム;関係ないから ほか)
著者等紹介
八柏龍紀[ヤガシワタツノリ]
1953年秋田県生まれ。慶應義塾大学法学部・文学部卒。高校教員を経て、歴史教師として予備校などで教鞭を執る一方、『思想の科学』などで社会哲学や現代史に関する執筆を展開。2000年からは、東京大学駒場キャンパスで自主ゼミを開講している。また、同年より学生のみならず社会人も対象とした社会哲学ゼミ(宏究学舎)も開講し、演習と講義を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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