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織田信長 石山本願寺合戦全史―顕如との十年戦争の真実

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784584120521
  • NDC分類 188.72
  • Cコード C0221

内容説明

信長の「天下布武」の過程で大きな障害となったのが、各地の一向宗門徒であり、石山本願寺であった。一向宗門徒の殲滅を計る信長に対し、本願寺の顕如は、各地の一向宗門徒に蜂起を指令、かつ武田信玄・浅井長政・朝倉義景・毛利輝元・足利義昭らと“反信長戦線”を構築して徹底対決した―。十年に及ぶ石山本願寺合戦の全貌を、本願寺の側から克明に活写し、日本戦国史に一石を投じる書。

目次

第1章 緒戦 「破却すべきの由」―石山本願寺の挙兵の背景
第2章 戦線拡大 「油断なく入魂あるべき事」―信長包囲網の形成とその実態
第3章 戦線崩壊 「信長に対し遺恨深重に候」―伊勢長島・近江・越前の決起
第4章 長島潰滅 「餓死ことのほか多き由」―信長の“根切り”作戦の意図
第5章 天王寺合戦 「忠節感じ入り候」―本格的な戦闘から籠城へ
第6章 雑賀衆 「法敵をたいらげよ」―本願寺を支えた主力部隊の実態
第7章 石山籠城 「惣赦免の事」―信長と本願寺の講和の真相
第8章 本願寺焼亡 「黒雲となって焼けぬ」―顕如・教如の親子対立と本願寺分裂の背景

著者等紹介

武田鏡村[タケダキョウソン]
1947年、新潟県白根市生まれ。日本歴史宗教研究所所長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

18
のべ11年にわたる石山戦争を詳述。本願寺が長く抵抗できた理由として、紀州の雑賀衆(攻撃・守備)と中国の毛利氏(輸送)の支援が重要だったことがよくわかる。織田信長が本願寺を破却しようとしたのは、もちろん脅しであって、本来の狙いは本願寺がもつ財力と、寺内町にある手工業や商業、交易力などの経済力を支配することが目的であった。ザビエルは、大坂との交易の利があるとして、インド総督に石山本願寺と貿易するように進言したほどであり、石山本願寺は堺に劣らぬほどの財力を持ち、海外交易を行う力を有する地の利を得ていたのである。2021/03/12

手押し戦車

11
船を焼き討ちにあって負けてしまって燃えない船を作り世界で初めての鉄で出来た戦艦が誕生した。相手の度量を現実合理的に判断して一丸と成る一向一揆が大きくならない様に講和条約を結んで退去を促した。宗教が政治の枠に組み込まれた転換点になった戦い現実を直視して失敗も謙虚に受け入れ学習し実行に移し最も効率良く一番成果の上がる状況と市場の見極め現実合理的に判断を下して行く事こそ起業家精神、転んで普通に立ち上がるか、タダでは起きないかここには失敗を謙虚に受け入れる姿勢が大きな差が出る。2014/06/22

ムカルナス

6
本願寺側からみた石山合戦の全貌。本願寺を軸とすることで幕府再興を期す足利義昭と石山を死守したい本願寺が各地の一向宗勢力や大名と連携して信長との総力戦を展開しているのがよく判る。信長にとっては中世自由民を統制することが天下統一の鍵であり、その障害になったものに対しては情け容赦しない。足かけ11年の末やっと石山から本願寺を退去させるが信長勢の警備の不始末により焼亡。無傷で接収するべく苦心惨憺した信長は激怒、責任者の佐久間信盛は追放される。冷酷非道と言われるが信長からすれば然るべき理由があるようだ。2020/12/27

May

4
(記録として昔の文章を)元亀元年(1570)の本願寺挙兵から天正8年(1580)の石山退去までを扱ったものである。日本歴史宗教研究所所長という肩書きを持つ著者によるものであることもあり、「合戦の全貌を本願寺側から克明に活写」した内容となっている(のだそうだ)。寺内町住民の多くが手工業職人・商人・運輸流通業者・芸能民などの、領主支配や旧仏教寺院の支配を受けない、いわゆる「中世の自由民」から構成されていたこと、寺内町に住む人々は寺内特権によって保護されていたこと、2005/07/01

可兒

2
まあ、戦国兵法や禅宗の本を書いた人が、果てしなく俗ずれしているくせに妙なところで頑固な一向宗に都合のいいことを書くとは思っていなかったが、なんというかこれはひどい。本願寺について、この人は読者に分からせたくないんではなかろうか2010/09/14

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