内容説明
テレビを通じて政治家が国民と対面し、印象を操作するテレポリティックス(テレビ政治)が、政治家と有権者の関係を劇的に変えている。本書は、ローズヴェルト、ケネディ、レーガンらの米国大統領によって確立されたテレポリティックスの歴史をたどるとともに、中曽根、細川首相らを嚆失とする日本型テレポリティックスの現状、さらには「小泉劇場」がテレビを通じて発揮した絶大な効果と、その危うさのメカニズムについて、豊富な事例にもとづいて批判検証する。
目次
第1章 テレポリティックスの始まり(ラジオが生み出した指導者と国民の新しい関係;ラジオによるヒトラーの大衆操作 ほか)
第2章 テレビが政治のスタイルを変えた(ロナルド・レーガンの政治スタイル;政治をテレビで体験する時代 ほか)
第3章 日本におけるテレビ政治(中曽根康弘首相のメディア観;テレビを意識した政治家 ほか)
第4章 小泉報道とメディア(ワンフレーズ・ポリティックス;小泉首相と森首相の所信表明演説 ほか)
著者等紹介
藤竹暁[フジタケアキラ]
1933年東京都生まれ。東京大学大学院社会学専門課程博士課程修了。NHK放送文化研究所主任研究員を経て、現在、学習院大学法学部・政治学科教授。社会学博士
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