内容説明
赤道近く、太平洋の中央に隠された日本海軍最高機密〈ウォージュリ島秘匿基地〉。しかし、米軍怒濤の反撃がはじまるや、もはや戦況になんの影響も与えぬ根拠地として人びとに忘れ去られてしまった…。ルポライターの私、桑木竜作はそんな島で、それも昭和二〇年八月十五日、そう終戦の日に戦死した謎に男につよく興味をひかれた。「アメリカ帰りの飛行機乗り―名前は滝島誠一郎」彼は「なぜこんなところで死んだのだろうか。」「敵国のスパイとして殺されたのか。」…。私の脳裏に数々の疑問が回りはじめていく。そんな私に解決の糸口を与えてくれる男が現われた。当時「ウォージュリ島」で滝島とコンビを組んでいた歴戦のゼロファイター乗り、“暴れん坊の分隊士”こと荒田崎隆男。私は、彼の語る昔話を聞きながら、大戦末期、絶海の孤島でくり広げることになった奇想天外な戦争に、ただただ驚くばかりであった…。