内容説明
2020年センバツ、優勝候補の一角に挙がっていた仙台育英。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、センバツは中止に。5月20日には夏の選手権大会の中止まで決まり、東北勢初の“日本一”に挑戦できない年となった。それでも、須江航監督が就任時から掲げる理念のもと高校野球の完結を追い求め、前に進み続けている。「地域の皆さまと感動を分かち合う」すべては、この理念に舞い戻る。苦境に立ち向かう仙台育英の取り組みに迫った。
目次
第1章 幻のセンバツ(3月11日、センバツ中止発表;センバツのベンチ入りをかけた熾烈な戦い ほか)
第2章 理念作りから始まった2018年(個人面談からスタートした監督1年目;保護者に向けて発行した『硬式野球部通信』 ほか)
第3章 『日本一からの招待』を追い求めて(高校2年秋、選手からGMに転身;3年春センバツ準優勝からの苦しみ ほか)
第4章 今どき世代の強みを生かした育成法(測定数値で客観的に選手を評価する;今どき世代は取捨選択のスピードが速い ほか)
第5章 高校野球の完結に向けて(「真剣勝負―本質を知り、本質を生きる」;夏の代替大会の位置付け ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこミー
13
実績に裏打ちされた考え方を学ぶことができました。目標設定からの逆算思考、データによる能力値の可視化、原因追究など参考になりました。須江監督が情報科教諭なのは初めて知りました!2023/08/27
satoben
3
これは企業経営者の本か?と思うほどに中身がある。こういった本はゴーストライターが書いていることが多い印象だが、本人のコトバで書かれていることも良い。 客観的な指標に基づいたレギュラー選考、選手を腐らせないために最後まで選手選考を続かせる仕組み作り、とこれぞ令和の高校野球だと感じさせる手法。そして、監督に欠かせない情熱も勿論持ち合わせている。自分で保護者向けの広報誌を作ったり、選手のために大学へPRする動画を作ったりと、器用さも持ち合わせていると感じる。全国制覇、最後の感動スピーチも納得!2022/10/31
DiceK
2
22年夏の甲子園における仙台育英の須江監督インタビューを聞いてからファンに。一つ一つの言葉から滲み出る優しさと心遣い、そして信念を感じる。この本を読んで仙台育英野球部の『日本一からの招待』というスローガンの意味することが理解できた。理念のもとにすべての行動があり、日本一を狙うチーム作りの柱を『競争』と設定。『チームに勝つためのプロセスの理解と実行』を徹底している。そして日本一激しいメンバー争いをオープンに、デジタルで見える化して、それぞれメンバーに期待とともにチャンスを与える全員野球。仕事にも活かしたい。2022/08/27
かずぴろ
2
理念のない組織に成功なし。 地域の皆様と感動を分かち合うという理念のもと、仙台育英は甲子園優勝を目指し、日々活動している。なぜその選手がレギュラーなのか、なぜその選手を使うのか、また、なぜ控えなのか。基準を明確にし、可視化している。そのために測定をしたり、奪進塁ゲームでデータをとる。チームを運営するにあたり、大事なことだと思った。いい1冊に出会えた。2020/12/20
KTakahashi
1
大会直前に選手年鑑を出したり選手選考レポートを出したり,野球通信を出したり,言葉を使えることをたいせいつにしています。2023/01/09